ハロウィーンの季節がやってまいりました。イギリスではこの祭りはアメリカからの輸入なのでありますが、様々な所でハロウイーンにかこつけた祭りやイベントが開催されています。
病院や博物館、研究所も便乗したイベントを大々的に開催しております。 ロンドンにある St Bart's 病院の病理学博物館(Pathology Museum)では、ハロウイーン中に Eat Your Heart Out という特別イベントを開催しています。
このイベント、期間中に淋病、梅毒、ヘルペス、目の感染症、ガン、肝臓病などの病気にかかった臓器を忠実に再現した「解剖学的に正しいケーキ」なる物を販売するお菓子屋さんを博物館内に開き、ついでに講義なども実施して、性感染症や病気、解剖学に関する一般の認知を高めましょう、という大変公益性の高い催し物です。ケーキ屋さんの店員や店主は博物館のスタッフがボランティアです。収益は博物館の補強などに使われます。
ケーキは臓器や病変を忠実に再現しており、アイシングやマジパン、スポンジ、シロップなどでできてますのですべて食べられます。なお、このイベントの仕掛人はフリーランスのPRであり、博物館の学芸員としても活躍中の Miss Cakeheadさんです。
イギリス人はエログロが大好きですので、このケーキ、イギリス中で話題になっております。
イギリスはこういう風に「見てる人にショックを与えて、認知を高める」という手法を使った公共広告やテレビ番組が割とあります。携帯電話関連の犯罪などでも、凄まじいケースが政府のサイトなどで紹介されることがあります。ショックが強ければ強いほど見ている人の心に残りますからねえ。
性病ケーキ。梅毒、淋病、クラミジアなど。何か汁が湧いてますね
アナルケーキ。仕事が細かいですね
ちなみに、 Miss Cakeheadさんは、日本の地震災害チャリティーイベントでは、寿司を忠実に再現したケーキ屋さん Cakes for Japan を運営し、募金を支援して下さいました。
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