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ネットの不適切発言にどう対処すべきか?

2012.11.12

Updated by Mayumi Tanimoto on November 12, 2012, 07:11 am JST

今回のアメリカの大統領選挙は、ソーシャルメディアが大活躍しました。中でも最も大活躍したのはTwitterで、開票時にはなんと一分間に 327,000 ものツイートが飛び交いました。

Twitterで大統領にお祝いの言葉をツイートしたり、選挙中には国の先行きについて真剣に議論する人も多数いましたが、一方で、Twitterはアメリカの暗部を可視化してしまいました。

ニュースサイトであるJezebelオバマ大統領に対して実名で発信された人種差別ツイートを収集してサイトに掲載しています。
ツイートした人の少なからずが、私立高校に通う現役高校生で、学校を代表するスポーツチームに所属しており、奨学金を受けているケースもあった、とのことです。

同サイトは、「高校生であっても自分のやったことの結果の責任を持つべきだ。大人の場合、オバマ大統領を暗殺すると言った人はアメリカ政府のシークレットサービスの調査を受けている」と主張しています。

この様な考え方に沿って、同サイトは、人種差別ツイートした高校生の学校(学校名がアカウントに書いてあることもありました)に電話などで取材し、「お宅の生徒がこういうことを書いている。校則違反ではないのか?」と質問し、学校側から得たコメントもサイトに掲載しています。

英語圏のネットユーザーからは「ここまでやる必要はないんじゃないか?」「これってイジメじゃないのか?」「オンライン私刑なんじゃないか?」という声もある様ですが、高校生達が書いた内容があまりにも酷いので「自分やったことを恥ずべきだ。いいんじゃないか」と言っている人もいます

オンラインの世界ではお手軽に「私刑」を実行することもできるわけですが、キャッシュが残ったり、情報がものすごいスピードで拡散するので、思わぬ形で私刑の対象となった人の人生がメチャクチャになることがあります。オンラインでの嫌がらせや人種差別は許されるべきではありませんが、どのような対策が必要かは真剣に話し合われなくてはいけませんね。

Jezabelに寄せられた読者のコメントも興味深いです。実名でとんでもないことを書いている人もいます。

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出典:Jezebel

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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