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[2012年第50週]ゲームや安全対策など多彩なスマホ向けサービス、M2Mを身近にするチップ発売へ

2012.12.17

Updated by Naohisa Iwamoto on December 17, 2012, 12:30 pm JST

年の瀬も近づき、業界を揺るがすような大きなニュースは少なくなってきたが、サービスから技術開発まで各方面で多くのニュースがあった。スマートフォン向けのコンテンツやアプリを活用したサービスが多く発表されているのが特徴。まず、スマートフォン向けの新サービスから見ていこう。

スマートフォンのコンテンツやアプリに新顔続々

NTTドコモが、ゲームコンテンツを提供するサービス「dゲーム」を開始した。「dマーケット」のコンテンツジャンルの拡充との位置づけ。大手ゲーム会社と協業し、良質なゲームを安心・安全に配慮しながら提供するとしている。当初はソーシャルゲームを中心に15タイトルを用意する。基本料・登録料は無料で、ゲーム内のコンテンツの一部が有料となる。有料コンテンツは、前払いでチャージする「dコイン」での購入のほか、ドコモポイントとの交換も可能(報道発表資料:「dゲーム」の提供を開始)。

▼dゲーム | NTTドコモ
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同じくNTTドコモは、法人が契約している携帯電話を遠隔で一元管理できるサービス「ビジネスmoperaあんしんマネージャー」のスマートフォン向け機能を2012年12月19日に拡充する。法人のスマートフォンのセキュリティ対策強化や運用軽減に加え、iモードケータイとスマートフォンを一元的に遠隔管理できる。強化される主な機能は、遠隔初期化機能、セキュリティレポート、各種spモード設定など(報道発表資料:「ビジネスmoperaあんしんマネージャー」のスマートフォン向け機能を拡充)。

一方、ソフトバンクモバイルは、青少年の安心・安全な利用を確保するためのスマートフォンアプリ「スマホ安心サービス」の提供を開始すると発表した。主な機能として、青少年の利用に適さないアプリの起動制限をする「アプリフィルタリング」、利用に適さないWebサイトへのアクセスを制限する「ウェブフィルタリング」の2種類を用意する。月額使用料は基本機能については無料。2013年2月以降に提供するとしている(関連記事:ソフトバンク、スマホ用に青少年向けフィルタリングアプリを提供)。

スマートフォンのバッテリー持ちを良くするための有料アプリも登場した。トレンドマイクロは、Android端末のバッテリー管理アプリ「トレンドマイクロ バッテリーエイド」プレミアム版を発売。Google Playで1年版を630円、2年版を1050円で提供する。ボタン1つで電話/SMS以外の通信機能など一括でOFFにできるほか、アプリのバッテリー消費量を自動で判定する機能や、端末がスタンバイ状態の場合にWi-FiやBluetooth、3G/4Gなどの通信を節約する「スタンバイEco」などの機能を提供する(報道発表資料:「トレンドマイクロ バッテリーエイド」プレミアム版を新発売)。

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東京メトロ、京成、みなとみらい線などでエリア拡大

首都圏の鉄道や地下鉄で、モバイル通信サービスが使いやすくなる動きが急速に進展している。1つは東京メトロのエリア拡大。NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの4社が発表した。今回、はじめてエリア化されるのが半蔵門線と副都心線。半蔵門線は三越前駅〜押上駅の区間、副都心線は雑司が谷駅〜渋谷駅の区間で、それぞれトンネル内での携帯電話サービスを開始する。また、すでに一部区間でサービスを提供している丸ノ内線も、池袋駅〜茗荷谷駅、東京駅〜霞ヶ関駅、中野新橋駅〜方南町駅の3区間でサービスを提供する。

また、京成電鉄は、KDDI、UQコミュニケーションズ 、ワイヤ・アンド・ワイヤレスと共同で公衆無線LANサービスの提供を発表している。サービスが使えるようになるのは、スカイライナー (AE形)の 車内と、京成線の60駅。KDDIの「au Wi-Fi SPOT」、ワイヤ・アンド・ワイヤレスの「Wi2 300」が利用できるようになる(関連記事:東京メトロ半蔵門線や副都心線も携帯エリアに、京成はauのWi-Fiに対応)。

横浜高速鉄道のみなとみらい線でも、携帯電話サービスが始まる。同線は横浜駅〜元町・中華街駅を結ぶ鉄道で、全線が地下区間となっている。このトンネル内で、2012年12月18日からNTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・アクセスの携帯電話サービスが利用できるようになる(報道発表資料:みなとみらい線、トンネル内における列車内での移動体通信サービスを開始)。

単価200円でM2M対応するチップ、超高速ネットワーク技術の開発

そのほか、この週の注目するニュースをピックアップしてみる。アプリックスは、さまざまな機器に組み込むことでM2M(参考情報)対応を推進する小指先大サイズの超小型モジュール「JM1L2」を、2013年2月末に量産出荷すると発表した。単価を200円と抑えることで、低価格な機器のM2M対応に適用できるようにした。Bluetooth Low Energyに対応した通信機能を備えたモジュールで、組み込んだ機器は、Bluetooth Low Energy対応のスマートフォンなどにインストールしたアプリを使って、リモートコントロールしたり、測定したデータをクラウドに送信するといったことが可能になる(関連記事:アプリックス、多くの機器をM2M対応にする超小型モジュールを単価200円で来春提供)。

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新しい技術の開発へタッグ。日本電信電話(NTT)、NEC、富士通は共同で、世界最高水準となる1チャネルあたり400Gbps級のデジタルコヒーレント光伝送技術の実用化に向けた共同研究を開始した。超高速かつ低消費電力で、柔軟性を備えた光ネットワークの実現を目指す。インターネットやスマートフォンの普及に加え、ビッグデータやM2Mといった多様なデータがネットワーク上を行き交うことで、データ通信量が爆発的に増大していることに対応するための技術である(関連記事:NTT、NEC、富士通、400Gbpsクラスの超高速光伝送技術の共同研究を開始)。

ソフトバンクモバイルから新サービスが2つ発表されている。1つは衛星電話サービスで、2013年2月以降に開始する。災害時などの非常時に通信インフラを確保できるサービスとして提供する。アラブ首長国連邦のThuraya Telecommunications Company(スラヤ テレコミュニケーション カンパニー)が提供する衛星電話サービスの衛星通信設備を利用する。同社の衛星電話のサービスエリアは、北南米などの一部の国と地域を除く全世界。日本のエリアカバー率は100%という(関連記事:ソフトバンクモバイル、非常時にも使える衛星電話サービスを提供へ)。

もう1つはソフトバンクモバイルがソフトバンクグループで自然エネルギー事業などを行うSBエナジーは共同で開始する「おうち発電プロジェクト」。顧客の住宅の屋根を借り受けて太陽光発電システムを設置し、発電した電気を電力会社に売電する。顧客はコスト負担なしで太陽光発電システムを設置できるほか、売電額の一部を受け取れる。また、新しく提供する「モバイルセット割」で、ソフトバンク携帯電話の「ホワイトプラン」基本使用料などの割引が受けられる(報道発表資料:「おうち発電プロジェクト」を開始)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。