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2013年に注目すべき分野は何か

2013.01.01

Updated by Mayumi Tanimoto on January 1, 2013, 06:58 am JST

読者の皆様、あけましておめでとうございます。偉いので元旦からアップしてます(もちろんタイマー)

一週間位で打ち切りになるかと思っていたこのピーブログですが、なぜか年を越してしまいました。はやり去年アップした性感染症ケーキネタが受けたおかげです。今年も警備員を雇い忘れるとか、競技場にミサイル打ち込むとかそういうクールな事件があることを期待しましょう。

さて、一応年の初めなので、今年は何に注目すべきかなあ、というのをちょっと真面目に語りたいと思います。

ます消費者レベル注目すべきかなあと思いますのは

1. バーチャル自分商店加速
2. マイクロペイメント
3. ソーシャルメディアバカ発見器化加速

1.を牽引するのはクラウドファンディングやオーダーメード注文サイト、クラウドソーシングであります。

これらサービスは、「個人が自分の得意なことを細切れにして人様に売る」ことを手助けするサービスです。売り物には電子書籍、エロ動画や画像などの「デジタル物」だけではなく、お買い物代行や翻訳、デザイン、イベント開催などの「サービス」さらに、ボードゲーム、フィギュア、石けん、家具、服、エロフィギュアなど「手作りグッズ」が含まれます。

従来のネットオークションや電子商取引と異なるのは、企業や個人商店ではなく、個人がサービスなど形が無い物もどんどん売れる様になったことです。500円、2000円なんて小額であっても、世界中から仕事を受注できる様になってしまったのだから凄いことです。

さらに、「デジタル物」と「手作りグッズ」に関しては、クラウドファンディングを活用して売る前にお客さんから費用を集めることができるので、家具や電子機器など費用がかかる製品もオーダーメイドで個人が製造販売できてしまうこと、売る前にお客さんの需要を把握できるので、少数生産であっても、ロスがない形で物を販売できる様になっていることです。しかも世界中から注文を受注できるわけですから凄いことです。

中間業者もいないので利益はすべて自分の物。今まであったらあり得ないことですね。物を作ったり設計したりできる人は、会社なんか辞めてしまって、自分でどんどん直販して稼げば良いのかもしれません。

2012年にはクラウドファンディングがメジャーなサービスになりましたが、2013年はイギリスでクラウドファンディングの政府規制が始まること、利用者が増えていることなどから、益々盛り上がるのではないか、という見通しです。

2. のマイクロペイメントも「バーチャル自分商店化加速」に沿って盛り上がっております。クラウドソーシングもオーダー受注型直販も、マイクロペイメントを通して、個人が個人から費用を集めることができるので成り立っているサービスです。また、リアルな場での小額決済を支援するサービスも流行りつつあります。自分が作った物を屋台で売ったり、イベントを開催した場合に、その場で売るグッズやチケットの費用をスマフォでクレジットカードをピピッとやったり、アプリ経由でお客さんから回収できるわけです。個人間で費用のやり取りができる上、売り主さんはカード決済の審査を通る必要や、会社を作る必要がないのでとても便利です。

大陸欧州やイギリス、北米では仮想空間でもリアルでもマイクロペイメントソリューションを提供する会社が流行っておりますが、2013年は益々注目を集めるのではないかと思われます。

3.の「ソーシャルメディアバカ発見器化加速」に関しては、昨年はオリンピックのおかげで、世界各地で大量にバカが釣れまして、イギリスでは選手の悪口を言った学生がさっさと逮捕されたり、政治家がばかったーTwitterユーザーを一万人訴えてしまうという香ばしいイベントがございました。(ちなみにワタクシも日本選手団の悪口を書きなぐっていた田舎のアメリカ人をTwitterで発見して日本の皆さんに紹介するという活動に取り組んでみました。)

こういう事件を受けまして、イギリスでもEUでも北米でもネット上の発言や行動を規制していく方向であります。こういうアホらしい発言や行動のために、ネットの自由が失われていくというのは、誠に嘆かわしいことでありますが。

法人向けの分野で注目すべきは
1.クラウドコンピューティング
2.仮想化
3.ビックデータ
4.BYOD(Bring your own device)お前のスマフォ会社に持って来て勝手に使え

これらで何が起こるかといいますと、丸投げ系SIerが悲惨な状態になる、情報シスの人間が失業する、回線屋が儲からなくなって営業涙目、携帯電話屋がますます土管になって師に体、ブラックベリーさんサヨウナラ(イギリスではすでにDQN向けデバイスと化しておりますが)ということでありましょう。

高齢情シスワーカーの皆さん、来るべき失業に備えて次は何をやると食べていけそうか、じっくり考えましょう。デバイス部屋で寝ているとか、スニファ仕込んで嫌な奴の活動を逐一監視している暇はありませんね。

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。