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KDDI ∞ Labo、「仮想学級で友達作り」「デートSNS」など第4期チームがプレゼン

2013.03.22

Updated by Naohisa Iwamoto on March 22, 2013, 17:56 pm JST

KDDI ∞ Labo[ムゲンラボ]の第4期プログラム期初ミーティングが渋谷ヒカリエにある「KDDI ∞ Laboスペース」で開催された。KDDI ∞ Laboは、グローバルに通用するインターネットサービスを作り出す若手ベンチャーをKDDIのリソースで支援する3か月のインキュベーションプログラム。今回は第4期の7つのチームが紹介され、それぞれのサービスについて熱くプレゼンテーションを行った。

初めに挨拶に立ったKDDI 新規ビジネス推進本部 戦略推進部長でKDDI ∞ Labo長を務める江幡智広氏は、「日本でも起業する若い人が羽ばたけるように支援することを目的にしたプログラム。3カ月のプログラムの間にKDDIの社員も積極的に関わり、高い志に感化されながら一緒に成長していきたい」とその意義を語った。第4期ではHTML5を活用したサービスに特化した「HTML5枠」を設けたことが特徴だ。

▼期初ミーティングに集合したKDDI ∞ Labo 第4期プログラムのメンバー20130322_kddimugen001.jpg

●Class

「友だち」を作る経験を通じて、青春時代をもう一度味わえるSNSを提供する。社会人になると友だちを作る機会がないことがきっかけで、それを解決するサービスを考えたという。「Class」は、同じ年齢の男女10人が共に集う学校のクラスを模倣したSNSで、毎日1つのお題について語り合う。1カ月の期間内に同じ時間を過ごすことで、新しく友だちを作る体験を提供する。「ゼロから友情を作るサービス」として、国内だけでなく海外での展開も視野に入れる。マイページに有料課金のプロフ帳を用意するなどのマネタイズ手法も取り入れる。

●KawaiiMuseumJPN

日本から世界に通用するキャラクターを発信することを目的としたサービス。これまでにFacebookページを運用し、350万に上る「Like」を獲得しているという。キャラ弁、イラスト、キャラクターのネイルアートなど、かわいいコンテンツの情報を無償で発信し、海外に向けて日本のコンテンツを広めていく。キャラクターコンテンツの流通プラットフォームも開発予定で、国内のユーザーに向けては実店舗への集客も含めたアプローチを検討する。

●CanvasCreater(HTML5枠)

HTML5を活用したリッチなWebアプリが登場しているが、スマートフォン向けのHTML5のWebアプリの総数は少ない。これはデザインの開発がネイティブアプリよりも難しいことにあると分析し、HTML5のWebアプリを簡単にデザインできるようにするツール「CanvasCreater」を提供する。CanvasCreater、HTML5の描画機能であるCanvasを使ってスマートフォン向けのWebアプリのデザインを容易にする。登録デベロッパー100人、作成したWebアプリ数100を目指すとしている。

●mygrow.jp

パソコンやモノづくりが好きな子に学ぶ環境を提供するサービスを提供している中で、個性を生かした教育を支援するツールの必要性を感じて、個人の成長を記録・共有できるサービスを企画した。勉強でも運動でも、その子が頑張ってきたことをログとして記録し、その頑張りを指導者や保護者がワンクリックで把握できるようにする。「個性を伸ばす教育」を21世紀の教育コンセプトと位置づけ、その実現に向けたサービスを提供する。

●TRAPRO(学生枠)

社会問題(ISSUE)の解決を目指した情報プラットフォームとして「TRAPRO」を提供する。世界中のあらゆるところにある社会問題が、実際にはなかなか解決しない。これを解決すべく、多くの人が社会問題に関わる際のコストを下げるサービスを提供する。気になった社会問題についての問題意識を投稿し、それを支持する人たちをNPOなどの活動に結びつけ、さらにその成果をTRAPROにフィードバックすることで、社会問題の解決への道筋をつける。

●1week recipe matching

KDDI研究所のメンバーによるチームのサービス。主婦が日々行っている料理の献立決めをサポートするサービスを提供する。利用する食材を登録することで、1週間の献立を提案してくれる。主婦や家族の好みに合わせて学習し、その家庭にあった献立の提案ができるようになるほか、他者の好みから新しい献立を提案するような広がりを持たせる。ターゲットユーザーは献立ぎめに悩む主婦で、義務感からの脱却、家族の参加による「ハートウォーミングダイニング」を作ることを目指す。

●いちゃつい

KDDIの新規ビジネス推進本部の入社1年目社員によるチームのサービス。カップルのためのアプリはさまざまなものが提案されているが、その多くは2人が離れているときのためのものであることから、2人が一緒にいる「デートを楽しくする」サービスを企画した。カップルのライフログを収集する会員基盤を構築し、2人のデートにピッタリのショップや、彼女へのプレゼントをレコメンドするようなサービスを提供する。「いちゃつい」はその第1弾。20代カップルは同じツイート、同じチェックインをするような傾向にあるという。いちゃついでは、同時に2人分のツイートが簡単にできるほか、デート用のタイムラインなどを楽しむこともできる。

※訂正(2013/03/25 15:30) KDDI ∞ Labo長の江幡智広氏の肩書きの一部に誤りがありました。本文は訂正済みです

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。