欧州では日本ほど携帯の接続が芳しくございません。そんな欧州で、この悲惨な通信環境を何とかしてくれるサービスが始まりました。
パリに本拠地を置くBe-Boundが提供するサービスは、周囲にWi-Fi、Edge 、 3Gがない場合に、 2G経由でデータをSMSのデータとして送受信するというサービスを提供しています。使用するには、Androidアプリをスマホに落とします。Webデータは同社のクラウドサーバに一旦保存されて配信されます。
データ通信可能な場合はサービスは無料、接続がない場合は、プリペイドで購入するBe-milesからクレジットが引き落とされます。値段はイギリスの場合、 80通のSMS相当のデータで£4.30(約700円)まあ、物価のお高いイギリスとしてはお手頃なんではないでしょうか。
なかなかかゆい所に手が届くサービスです。「ぬぬ、やるなお主」と呟いてしまいましたよ。日本にいるとちょっとわかりにくいんですが、欧州は日本ほど通信インフラが整備されてございません。紙の上では「ちゃんと整備されている」「こんな凄い計画がある」というお国が多いのですが、なにせ働くのが大嫌いな人が大多数という土地柄でございます.カバーに抜けがある、メンテは適当、エンジニア休む、という状況で、週末になればWi-Fiのパフォーマンスは低下し、4Gも3Gもブチブチとぶちぎれるのが珍しくありません。
しかもホテルのWi-Fiが一日3千円だったり(どこのチェーンとは申しませんが某チェーンはぼったくりでございますよ)、ホテルによっては無線があると書いてあるのに有線しかなかったりでありますよ。もういい加減ですからね、いい加減。
無償Wi-Fiがある店にはちょっとよからぬ感じのお若い方が集っていたりしましてね(ええ、ちょっと目が逝ってしまってて)、イカしたMacBookでブイブイとネット接続なんて恐ろしくてできないのですよ。そんな物出したら、横からサクッと持って行かれて、ああ、僕ちゃんののノマド生活は痔•エンドですからね。
そういうわけで、駅とか町中の接続が悪い所でも、こっそりとメールを読んだり地図を見たりできるこのサービス(アタクシなんかスマホをコートの袖からこっそり出して地図とか見てんです)、なかなか賢い。お客様の御心をわかっておられる、という感じがいたしました。
Be-Bound: surf the internet without WiFi or data connectivity from Ramon Suarez on Vimeo.
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登録はこちらNTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。