今月は湯治を兼ねてハンガリーの首都ブタペストにおります。なんで湯治かというと、ワタクシ、腰痛持ちなんですよ。で、ブタペストというのは温泉天国なんであります。しかも物価はイギリスの三分の1から半分ぐらい。一等地に60平米ぐらいのアパートを短期で借りて、光熱費込みで6ー8万円。イギリスからは飛行機片道で一万円行かなかったりしますので、都内からどっか田舎の温泉場に行く感覚です。湯治が鉄のカーテンの向こうですよ。
さて、ブタペスト、素晴らしいのは大規模ショッピングセンターや映画館だけではなく、その辺の小さなカフェやレストラン、マッサージ屋などでも、無償Wi-Fiがビュンビュン飛んでいることです。「ええ、そんなに飛んでていいの」という感じで飛びまくりです。
そんなにネットが好きなのかという感じですが、どうも、どの店もお客さん獲得競争が激しいらしく、サービスとして飛ばしている様なのであります。その割には、地元の人は、スマホとかマックを広げている様子はなく、延々と喋っていますので、地元の人はあんまりこだわっていない様です。つまり、外国からのお客さん向けなんですね。無償Wi-Fiやってますという説明も英語で書いてありますので。
ハンガリーは、近年激安エアが飛ぶ様になったおかげで、西側の観光客が大量にやってくる様になりました。観光収入がかなり重要であります。西側諸国の製造業やサービス業の下請けであり、国内に工業も農業もあるのですが、最近景気が芳しくないので、外貨獲得はもの凄く重要であります。
欧州の熱海、マルタも無償Wi-Fiが飛びまくりでありました。マルタはハンガリーに比べると、工業の規模は小さく、観光と投資家誘致で食べているお国です。ここも外貨獲得が超重要です。外国のお客様がWi-Fiがないじゃないか!!と激怒したら、もうそれはそれは大問題です。
一方、おフランスでは、無償Wi-Fi探すのが大変です。やっとみつけたと思ってもフランス語で登録しろとか書いてあります。キャリアがやってる有償Wi-Fiもフランス語オンリーで分けわかりません。やる気なし大国ヘタリア様と、闘牛で多忙なスペイン様も大体同じです。「英語の説明?なにそれ食べれるの?」ですよ。イギリスの場合、オリンピックの時に無償Wi-Fiが大分増えましたが、しかし、それでもヒョヒョっとあるわけじゃございません。接続品質も微妙です。ええ、なにせ飲むのが忙しいですから。
つまり、営業努力しなくても、観光客やら世界中の金持ちがやってくる欧州の国というのは、顧客満足度なんかどうでもええわ、と思っており「Wi-Fi難民?知らんわ。嫌なら来るな」ということなのですよ。
そう、営業努力しなくても、世界中から人が来るんです。美男美女はモテる努力なんかしないでございましょう。まさにそれと同じでございます。
日本も外国人が町中で無償/有償Wi-Fiをみつけるのは超大変というか、ほぼ不可能に近いんですが、工業国で、まあ観光収入に頼らなくても食べて行けますので、「嫌ならくんじゃねーよ」ということなんですね。今の所美女なんですよ日本は。日本がもっと貧乏になって没落したら、某病院様にお金をお借りして、、お•も•て•な•し、を頑張らなくちゃいけないのかもですね。
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちらNTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。