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Phonebloks:ブロックのように組み立てる携帯電話

2013.11.01

Updated by Hitoshi Sato on November 1, 2013, 11:54 am JST

オランダのデザイナーDave Hakkens氏が新たな携帯電話の構想を描いている。従来のようにスマートフォンを1台の端末として購入するのではなく、カメラやバッテリー、画面など部品ごとを集めてそれらを組み合わせて自分だけのオリジナルの携帯電話を作るという非常にシンプルな構想である。ブロックのように組み立てることから「Phoneblok」と呼ばれている。メーカーが大量生産した「お仕着せ」の端末ではなく、自分の好みに応じた端末を組み立てていく。性能が良いカメラを使いたい人は良いカメラ部品を取り付け、長時間充電を求めているユーザは性能の良いバッテリーを搭載するといったように自分好みにカスタマイズして、世界に1台だけの自分の端末を組み立てることができる。

▼部品ごとに組み合わせて携帯電話を組み立てる(まだプロトタイプ)(出典:Phonebloks
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現在、毎日のように多くの電子部品が廃棄物として捨てられていることをPhoneblokの動画の中でも訴えており、部品ごとに使えるものを使って、使えなくなったものだけを買い替えれば環境にも優しい端末になる。

具体的な商用開始は予定されていないが、実現して誰もが部品を購入して携帯電話を組み立てる時代は近いかもしれない。まだプロトタイプの段階だが携帯電話がだんだんパソコンに近づいてきている。どこまで簡単に組み立てができるかが普及のカギになってくるだろう。

そしてこのように部品を集め、自らの好みに組み立てることが主流になると、部品メーカーはまた新たな市場として国内外に販路を拡大していくことができるかもしれない。今までは部品メーカーのブランドや名前は表に出てこないで、端末メーカー(アップルやサムスン)のブランドや名前だけが表に出ていたが、このような「Phoneblok」が主流になると、「カメラは○○が性能が良いからおススメ」とか「電池は○○が長持ちで良い」といったように部品メーカーが主役の時代がやってくるかもしれない。商用化に向けてはいろいろな問題があるのだろうが、待ち遠しい。

【動画】

Phonebloks(http://www.phonebloks.com/

【参照情報】
Dutch Designer Seeks A Smarter Smartphone That Will Last Forever
Modular smartphones floated by Dutch designer chap (The Register)

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。