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サファリコム、ジョイントLTEライセンスから脱退

2013.11.26

Updated by Kenji Nobukuni on November 26, 2013, 15:00 pm UTC

Safaricom
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ケニア最大のサファリコムは11月になって、周波数を複数キャリアが共有する「オープン・アクセス」から離脱した。周波数ライセンスを国と複数キャリアの共同事業体で受けてリスクを分担、設備投資額を割り勘にし、ホールセールで提供するというモデルだが、事業の遅れに業を煮やした最大手が脱退し、自社独自網構築に向けて周波数を要求している。

LTEの周波数共有と言えば、ロシアのYotaを中心に企業連合でホールセールによる提供が模索されたが、結果的には瓦解してインフラストラクチャーはMegafonが保有しているようだ。南アフリカでも共有ライセンスが試されているが、官僚主義の遅延の泥沼にはまって、争いが絶えないらしい。ケニアの場合もサファリコムの脱退で「オープン・アクセス」プロジェクトの雲行きは怪しくなった。同プロジェクトにはキャリアのほかアルカテル・ルーセント、ノキアなどのベンダーもサプライヤー兼出資者として名を連ねている。

欧州では3Gオークション額の高騰で各国のキャリアが財務的に疲弊し、設備投資が遅れ、結果的に3Gサービスの提供が遅くなった。新しい世代のネットワーク構築に基地局の新設など巨額の設備投資が必要な場合には、複数キャリアでシェアすることで1社当たりの負担額を抑え、導入時期を早めることができるジョイント方式が有効ではないかと期待する向きもあった。通信キャリアは共同事業体へ投資することになり、ロシアでは株式の評価額で対立があったようだし、ケニアや南アフリカでは官僚主義などによる遅れが不協和音の原因となっているようだ。

【参照情報】
Safaricom renews licence, abandons 'open access' LTE project
Safaricom quits shared LTE project in Kenya
ケニアのLTE周波数はジョイント・ライセンスへ
ロシアのLTEはYotaを中心にしたジョイントベンチャー&ホールセール
ロシアの企業連合型LTEの評価額で不協和音

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来