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ソフトバンク、基地局間の干渉を抑えるLTE-Advanced向けの新技術の実証実験をお台場で開始

2014.02.13

Updated by Naohisa Iwamoto on February 13, 2014, 20:40 pm UTC

ソフトバンクモバイルは2014年2月13日、LTEの次世代の通信技術であるLTE-Advancedに向けた基地局間の干渉を抑制する新技術の実証実験を開始する発表した。「ネットワーク連携三次元空間セル構成」の実証システムで、2014年2月5日に実験試験局免許を取得、東京・お台場エリアで2015年3月31日にかけて実証実験を実施する。

周波数の利用効率を上げる方策の1つとして、マクロセルの傘下にピコセルやフェムトセルなどの極小セルをオーバーレイして配置する構成を取る手法がある。平面的なエリアでのオーバーレイだけでなく、ビルのフロアなどに極小セルを配置した三次元空間セル構成によるオーバーレイも重要度が高い。こうした環境では、多くの基地局からの電波干渉を防ぐために、各基地局を連携させて制御する必要がある。

今回の実証システムでは、マクロセルと極小セルの間、極小セル同士の間で、それぞれ「ネットワーク連携干渉制御」を行う。マクロセルと極小セルの間の干渉制御に向けては、LTE-Advancedの主要技術で複数の基地局が協調動作して干渉を防ぐ「eICIC」(enhanced Inter-cell Interference Coordination)を拡張した「連携eICIC」を開発した。これは、周波数を時間軸上で分割し、マクロセルと極小セルが異なるタイムスロットを使うようにすることで干渉を防ぐ技術。極小セル同士の干渉制御では、極小セルの基地局間で連携制御を実現する「連携基地局ビームフォーミング制御」「基地局間協調送信制御」「極小セル向け連携eICIC」といった技術を適用する。

これらの連携制御を実現するために、GPSを利用した高精度基地局間同期技術や、非同期のIPネットワーク上で適用可能な基地局間インターフェース(X2インターフェース)を用いたネットワーク連携制御技術を改良して利用。ネットワーク連携制御のための回線としてイントラネットとインターネットを比較するほか、動作確認やスループットの改善効果を評価する。実験に使用する基地局は、今回免許を取得した3.3GHz帯極小セル基地局(実験試験局)が3局と、すでに免許を取得済みの3.3GHz帯屋外マクロセル基地局(実験試験局)が3局である。

今回の実験は、総務省の「電波資源拡大のための研究開発」プロジェクトで採用された「屋外マクロセルと屋内極小セルが混在した三次元空間セル構成におけるネットワーク連携干渉制御技術の研究開発」の一環として実施する。

【報道発表資料】
LTE-Advanced向け「ネットワーク連携三次元空間セル構成」の実験試験局免許の取得および実証実験の開始について

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。