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中長期的視点で見るべき中国のスマートフォン市場

2014.03.05

Updated by Hitoshi Sato on March 5, 2014, 13:28 pm UTC

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Image: by faungg's photo(CC-ND)

2014年2月13日、調査会社IDCが発表したアジア太平洋地域でのスマートフォン出荷台数において2013年第4四半期(10~12月)で中国市場での出荷台数が前期比で減少となったことを発表した。同調査によると、2013年Q3までは中国市場においてスマートフォンは右肩上がりで出荷台数を伸ばしてきたが、2013年Q4には前期よりも4.3%(約400万)台少ない9,083万台の出荷だった。

IDCでは今回の中国におけるスマートフォン出荷数の減少は、中国移動が2013年12月にTD-LTEを導入したが、それに対応する端末が揃っていなかったことが要因であると分析している。

それでも日本の携帯電話出荷台数は1年間で約4,000万台強であることを考えると、3か月で9,000万台出荷されることは中国市場の巨大さを物語っている。

▼中国でのスマートフォン出荷台数推移
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(IDC発表資料を元に筆者作成)
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(IDC) 赤が中国でのスマートフォン出荷台数の推移

まだまだ伸びるであろう中国のスマートフォン市場

2013年Q4はスマートフォンの出荷台数が前期と比べて4.3%減少したが、この減少も一時的なものだろう。IDCが2013年3月に発表した市場推計によると、世界でのスマートフォンの出荷台数は今後も伸び続け2017年には15億1,610万台と予測している。そのうち中国では2017年に約4億5,790万台出荷と世界全体の約3分の1を占めるようになると予測している。なお、2013年3月にIDCが予測していた中国でのスマートフォン出荷台数は3億120万台だったが、実際には3億5,127万台と予想を大きく上回っていた。
調査会社Canalysによると2013年Q3における中国でのスマートフォンのメーカー別のシェアはサムスンが1位で21%でレノボが2位で13%。続いてCoolpad、Huawei、Apple、ZTEと続いている。Appleのシェアはまだ6%程度である。地場メーカーの台頭が著しい。

2013年の1つの四半期(3か月)だけ出荷台数が一時的に減少したが、引き続き中国のスマートフォン市場は巨大マーケットとして成長が期待される。今後もiPhoneやTD-LTE対応のハイエンド端末から地場メーカーのローエンド端末まで様々なスマートフォンが中国市場を賑わすことになるのは間違いない。2013年末での中国の携帯電話加入者は約12億1,000万で、仮に1人1契約としても人口普及率は約88%まで達している。
中国のスマートフォン市場は中長期的視野に立って見ていかなくてはならない。

▼2017年のスマートフォンの出荷台数予測と国別市場シェア
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(IDC発表資料を元に筆者作成)

【参考動画】
活況を呈する中国のスマートフォン市場を伝えるニュース

【参照情報】
The China Smartphone Market Hiccups as Growth Streak Ends with First Sequential Decline in 2013 Q4, Says IDC
Smartphones Expected to Outship Feature Phones for First Time in 2013, According to IDC

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。