2014年3月20日、アメリカのジョージア工科大学は、InstagramやFacebookといったソーシャルネットワークサービス(SNS)上にアップされている写真で、どういう写真が多くの人に見られて、「いいね」をつけてもらえるのかについての調査結果を発表した。
ジョージア工科大学ではYahooの研究所と合同で、Instagramにアップされた110万枚の写真を見ながら調査した。それによると、以下のことが明らかになった。
「顔が写っている写真」と「顔が写っていない写真」では、「顔が写っている写真」の方が写ってないものよりも38%も多く「いいね」されている。
「顔が写っている写真」と「顔が写っていない写真」では、「顔が写っている写真」の方が写ってないものよりも32%も多くコメントがあった。「写っている顔」の年齢や性別はあまり関係ない。
Instagramはアメリカで若者を中心に人気があるサービスであるが、10代や子供の写真より大人が写っている写真の方が「いいね」が多かった。
たくさん写真をアップしている人ほど、「いいね」やコメントの数は少ない。
研究チームによると、人の顔は非言語コミュニケーションの重要なチャネルであり、今後も「魅力」「感情」「アイデンティティ」の観点からこのような調査研究を行っていくとのことである。また「友人たちと写っている写真」と「家族と写っている写真」、「一人で写っている写真」と「グループで写っている写真」などの比較研究も行っていくそうだ。
日本でも多くの人がInstagramやFacebookで写真をアップしている。多くの人に見てもらって「いいね」をつけてもらうには、自然の風景や料理よりも「人の顔」が写っている方が効果的なようだ。
但し、当たり前のことだが「自分の顔」だけの写真は勝手にアップしてもいいが、友人や知人が写っている写真をアップする際には許可を貰うこともお忘れなく。誰もが写真をアップされて「いいね」の気分になっているとも限らない。
【参照情報】
・Face It: Instagram Pictures With Faces are More Popular
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登録はこちら2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。