KDDIは2014年5月12日、高速データ通信サービスのLTEに対応した通信モジュール「KYM11」を5月19日に発売すると発表した。KDDIによれば、LTE対応通信モジュールの提供は国内初とのこと。KYM11の発売と併せて、LTE対応通信モジュール専用の料金プランを2種類用意する。
▼LTE対応通信モジュール「KYM11」
KYM11は京セラ製で、KDDIの「4G LTE」に対応した受信時最大75Mbps/送信時最大25Mbpsの高速データ通信が可能なM2M向けの通信モジュール。LTEに対応することで、カーナビゲーションの地図データやデジタルサイネージの動画コンテンツの配信、カメラで撮影した動画データの送信など、大容量のコンテンツをM2Mでやり取りできるようになるとしている。サイズは37×50×5.3mm、重さは約11g。-30℃~70℃で動作する。
料金プランは2種類。「LTEモジュールフラット」は、受信時最大75Mbps/送信時最大25MbpsのLTEの高速性を活用できるプランで、基本使用料は月額6700円。6700円で月間7GBまで高速通信が可能で、それ以降は128kbpsに制限される。もう1つの「LTEモジュールダブル定額」は受信時/送信時ともに最大512kbpsに通信速度が制限される代わりに、月間300KBまでの通信が月額800円の基本使用料で利用できる。300KB以降は1.0円/1KBの従量課金となり、最大料金は2800円。月間300MBを超えると128kbpsに制限される。
KDDIは従来の3GからLTEへの移行を急速に進めている。800MHz帯のLTEは3月に実人口カバー率を99%にまで拡大し、国際的にも少数派のCDMA2000方式の3GからLTEへの移行によるコスト削減を目論む。いち早くLTE対応通信モジュールを市場に投入するのも、M2M分野でのLTEへの早期移行を促す狙いがありそうだ。
【報道発表資料】
・国内通信事業者初、LTE対応通信モジュールを発売開始
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