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BYOD企業Divide買収:Googleが次に欲しいのは「仕事の情報」

2014.05.23

Updated by Hitoshi Sato on May 23, 2014, 18:25 pm UTC

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Divide is joining Google!より)

アメリカのBYOD ソリューションを提供するDivideは2014年5月19日、Googleによる買収で合意したことを発表した。買収金額や条件など詳細は非公開である。Divideはモバイル端末のBYOD(Bring Your Own Device:従業員が会社の業務に私物の端末を使用すること)ソリューション技術を提供するベンチャー企業である。大手金融機関モルガンスタンレーのIT部門にいたAlexander Trewby氏らが2011年に創業した。

Divideアプリではスマートフォン端末(Android・iOS対応)の中に会社専用のワークスペースを作成することができる。個人のスペースと完全に区分けできる、つまり「Divide」できる。会社のワークスペースを利用する場合、パスワードを入力して仕事を開始する。アプリはExchange ActiveSync、Google Apps、Lotus Notesに対応。ワークスペースの使用(仕事)が終われば、アプリを閉じてプライベートに戻る。無料版と年間60ドル(1ユーザ)を提供している。

今後DivideはAndroid開発チームに加わることになる。Androidは世界のスマートフォンOSのシェア80%を占めている。ハイエンドからローエンドまで多種多様なAndroidのスマートフォンが世界中に存在している。

そして個人用として所有するスマートフォンを業務で使用するBYODも拡大している。GoogleとしてもDivideの技術をAndroidに統合することによって、Androidの企業向け機能を強化していきたいのだろう。

Googleのミッション・ステートメントは「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」である.。Googleは検索機能やGmailなどのサービスを通じて、様々な情報を収集・整理しているが、企業や業務に関する情報収集と整理は、まだ進んでいないだろう。今回、Divideを買収し、AndroidスマートフォンをもっとBYODとして業務に活用してもらうことによって、そこから得られる世界中の企業や業務、いわゆる「仕事の情報」を収集整理していきたいのだろう。

また、現在いくつかのBYODソリューションのサービスやシステムが既に存在している。今後GoogleによってAndroidスマートフォンにBYODが搭載されるようになると、既存のBYODソリューションは淘汰されていってしまう恐れもある。

【参照情報】
Divide is joining Google!(Divide社ブログ)

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。