キーワードは「ENJOY!」と「EASY!」-ワイモバイルが新サービス・新商品を発表
2014.07.17
Updated by Asako Itagaki on July 17, 2014, 18:12 pm JST
2014.07.17
Updated by Asako Itagaki on July 17, 2014, 18:12 pm JST
7月17日、ワイモバイルは、イー・アクセスとウィルコムの合併後初となる新サービス・新商品発表会を開催した。PHS4機種・スマートフォン2機種・モバイルルーター1機種の新端末と、スマートフォン向け新料金プランが発表された。
登壇したエリック・ガンCEOは、日本のモバイル市場の現状として、「スマートフォン保有率が53.5%と諸外国に比べて低い」点を指摘。「(ワイモバイルは)まだ持っていない人にスマートフォンを楽しんでいただく、一つ目のキーワードは "ENJOY!"」として、ワイモバイルのターゲットが"レイトマジョリティ"であることを明らかにした。
▼ワイモバイルのターゲットは「約半数のスマートフォンをもっていない人」
現在のワイモバイルのユーザーはPHSユーザー約550万人、Pocket Wi-Fiユーザー約450万人のおよそ1000万人。加えて、スマートフォンを第三のドメインとして、8月1日からY!mobileのサービスブランド名で新製品および新サービスの投入を開始する。発売されるスマートフォンは、STREAM S 302HW(Huawei製)とDIGNO T 302KC(京セラ製)。
STREAM S
昨年からイー・モバイルで販売していたSTREAM Xの後継にあたり、通信方式はW-CDMA方式(900MHz/2.1GHz)とFDD-LTE方式(1.7GHz)。STREAM Xと同様、SIMフリー端末として販売される。発売日は8月1日を予定。
DIGNO T
W-CDMA方式(900MHz/2.1GHz)、FDD-LTE方式(900MHz/2.1GHz)に加えて下り最大76MbpsのAXGP方式に対応。IPX5・IPX7相当の防水性能、IP5X相当の防塵性能と、MIL規格に準拠した耐衝撃性能に対応する。屋外など騒がしい場所でも相手の声が聞きやすい、スマートソニックレシーバーを搭載する。発売日は9月予定となる。
スマートフォン向けの料金プラン「スマホプラン」は、データ使用量に合わせて、「S(上限1GB)」が月額2,980円(税別・以下同様)「M(3GB)」が月額3,980円、「L(7GB)」が4,980円の3プランを用意。料金プランには、1回あたり10分以内の国内通話(月300回まで)と、データ通信の定額料が含まれる。通信量が上限を超えた場合、月末まで最高速度128kbpsまでの制限がかかるが、500円支払うことで500MBまで通常速度での利用が可能になる。また、通話をよく使うユーザー向けには、回数・時間制限のないかけ放題の「スーパー誰とでも定額」オプションを月額1,000円で提供する。
▼「コーヒーのサイズを選ぶように分かりやすい」(エリック・ガンCEO)という新料金プラン
「日本のスマートフォンの普及率が海外に比べて低いのは、料金が分かりにくいから。先日出そろった他3社のプランはみんな横並びで、通話はほとんどしない人でも通話定額しか選べない、パケットパックにどれを選べばいいのかなど、あまりにも分かりにくい。ワイモバイルの2つめのキーワードは "EASY!"、料金をシンプルで分かりやすくします」とエリック・ガンCEOは述べた。
ヤフーとの連携サービスとしては、Y!モバイルメール(@yahoo.ne.jp)、Yahoo!ボックス(クラウドストレージ30GB)、Yahoo!ウォレットを無料で提供する。スマホプラン、Pocket WiFiプランを利用するユーザーは、「My Y!mobile」にログインし、「Yahoo!サービスの利用開始」の設定をすることにより、利用できるようになる。
パケットマイレージは、Y!mobileのスマートフォンで、Yahoo!IDを使用して「Yahoo! JAPAN」アプリまたはスマートフォン版「Yahoo! JAPAN」トップページにログインすると、契約に応じたマイルが貯まり、貯まったマイルに応じて翌月使える無料データ通信量が特典として獲得できるサービス。5日連続でログインすると抽選でボーナスマイルが獲得できる「パケくじ」も用意する。
▼パケットマイレージ
PHSは4機種、ポケットWi-Fiは1機種を秋モデルとして投入する。8月1日に発売されるPHSは、PHSがSTOLA 301KC(京セラ製)と法人向けのBISINESTA(日本無線製)。STOLAは軽量・コンパクトで1ヵ月以上の待ち受けが可能な、PHSらしい端末で、「緊急速報メール」に対応するほか、ウィルコムが提供していた「モバイル迷惑電話チェッカー」にも対応する。BISINESTAはカメラ非搭載、自営標準第2版、W-VPNサービス対応など法人向けに特化した端末となっている。
▼STOLA 301KC
▼BISINESTA
同じく8月1日に発売されるPokcet Wi-Fi 303HWは2.5GHz帯AXGPに加え、1.7GHz帯LTE、1.5GHz/1.7GHz/2.1GHz帯3Gのマルチネットワークを利用可能。テレビチューナーを搭載しており、テレビ機能を搭載していないスマートフォンやタブレットなどから、専用のアプリを使ってテレビを視聴できる。受信状況に応じてワンセグとフルセグを自動で切り替える。
▼Pocket Wi-Fi 303HW
新製品・サービスの提供を開始する8月1日に、現在提供している「イー・モバイル」および「ウィルコム」のブランドおよびブランドロゴを「Y!mobile」に統一、変更する。「イー・モバイルショップ」および「ウィルコムプラザ」の名称も、「ワイモバイル ○○」に変更する。カスタマーサポートも、「イー・モバイル カスタマーセンター」と「ウィルコムサービスセンター」を統合し、「ワイモバイル カスタマーセンター」に名称を変更する。これに合わせ、現在イー・モバイルおよびウィルコムブランドで提供している各種料金プラン・サービスの新規申込み受付を終了する。なお、現在契約中のユーザーは引き続き利用できる。
▼「Y!にはさまざまな意味がある」(エリック・ガンCEO)
【報道発表資料】
・Y!mobile新料金について
・Y!mobile 新商品について
・「Yahoo! JAPAN」との連携サービスについて~使うほどお得になる「パケットマイレージ」ほか提供~
・「Enjoyパック」の提供について
・新ブランドおよびブランドロゴについて
・ワイモバイル カスタマーセンターについて
・4G-Sプラン、ウィルコムプランLiteなどの新規申込み受付終了について
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登録はこちらWirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。