「つかぬことを伺いますが、フェイスブックかツイッターのアカウントはお持ちですか?」と初対面の人に尋ねるようなことは、相当社交的な人でない限りやらないだろう。世界の6人か7人につき1人はアカウントを持っている勘定になるフェイスブックであっても、持ってない人もいれば、持っていても使っていない人も多い。
Hiconはソーシャル・ブレスレットである(40ドル)。イタリアはミラノのTHINGS-LABが開発している。カラフルなラインナップから腕輪を選び、参加しているソーシャル・メディアの四角いアイコンをはめ込む。これにより、身につけている人がフェイスブック、ツイッター、LinkedInなどを使っていることをビジュアルに表現することができる。見知らぬ誰かと出会ったときに、相手がHiconをしていれば、フェイスブックのアカウントを持っていることが一目瞭然。
目で見つけなくても近傍にHiconを持った別の人がいれば、「レーダー」機能が見つけてくれるし、ハイタッチや握手などの動作でコンタクト情報を交換する「ソーシャル・マッチング」機能もある。スマートフォンを持った手と手をぶつける(bumpする)ことで連絡先などの交換が行えるアプリ「Bump」(1月にサービス停止)や、ちょっと変わったデザインのデジタル名刺「ポーケン」を進化させたデバイスと言えるかもしれない。
Hiconの各アイコンはBluetoothでスマートフォン用アプリと連動していて、それぞれのソーシャル・ネットワークからのプッシュや、電話の着信、バッテリー残量低下などをアイコンのライト点灯で知らせてくれる。Hicon本体がスマートフォンから30メートル以上離れてしまうと、バイブレーションで知らせてくれるので、スマートフォンを置き忘れる心配がなくなるという隠れた効果もある。
Hiconはカラフルなので、装着していると目立つ。そもそも目立たなければ意味がない製品ではあるが、目立つことは覚悟して使う必要がありそうだ。ちなみにクラウドファンディングのIndiegogoを通じた資金調達では相当、苦戦しているようだ。
【参照情報】
・Hiconのウェブサイト
・HiconのIndiegogoのページ
おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)
登録はこちらNTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来」