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「つながりによる消費」で商品との出会いを最大化 LINE MALLの新戦略発表

2014.08.27

Updated by Asako Itagaki on August 27, 2014, 20:40 pm UTC

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8月27日、LINEは「LINE Showcase2014 Aug.」を開催し、同社スマートフォンECサービス「LINE MALL」における新戦略を発表した。「つながりによる消費」をコンセプトに、新たな戦略として「LINE グループ購入」「LINE ギフト」「LINE マルシェ」「LINE セレクト」「LINE クリエイターズモール」の5つを発表した。それぞれの概要は以下の通り。

LINE グループ購入(2014/8/28開始) LINEでつながっている複数の友人間で商品をまとめ買いできる機能を提供。LINEユーザーがLINEを利用して友だちに呼びかけ、最低注文個数以上をまとめ買いすることで、該当商品を最大50%引きで購入できる。配送は個別に行うことも可能。LINEでつながる友人・知人のつながりを通して、さまざまな商品と出会うことが可能になる。対象商品はドリンク類、食品、日用品類を予定している。
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LINE ギフト(2014/8/28開始) LINEでつながっている友人にギフト商品を贈れる機能。友達リストから送り先を選択するだけで相手の住所を知らなくても送付できる。受取人は、LINE上で届いたメッセージから住所、配送日を設定し、商品を受け取る。該当商品の購入費用をLINEの友だちやグループで割り勘することも可能。「ラインで相談してギフトを贈る」という行為は実際によく行われるが、「ギフトを購入して届ける」ところまで機能を提供する。
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LINE マルシェ(年内予定) 生産者とLINE MALLが契約を結び、収穫したての農産物や魚介類をLINE MALLで直接購入できるサービス。

LINE セレクト(年内予定) オフラインで店舗展開しているセレクトショップとLINE MALLが契約を結び、セレクトショップの商品が直接買えるサービス。

LINE クリエイターズモール(時期未定) ものづくりをするクリエイターと工場をつなぎ、クリエイターによるハンドメイド製品を量産販売できるよう支援する。LINE MALLでの人気商品に対して量産化のオファーをクリエイターに出すことで、LINE MALL発のブランド創出を目指す。

「つながりによる消費」で商品との出会いを最大化

201408272100-2.jpg新戦略のコンセプトは「商品との出会いの最大化=つながりによる消費」。「これまでのECには、必ずほしい商品を検索するという行為が入るPull Commerceで、商品との出会いはインターネットの外側にあった新しいチャンスは商品との出会いにあるのではないか。それがLINEの目指す新しいECであるPush Commerce」登壇した同社上級執行役員コマース・メディア担当 島村武志氏(右)はそう語る。

Push Commerceの可能性を最大化するには、従来のLINE MALLが提供してきた「簡単に売れる」「シンプルに買える」に、さらに商品との出会いを最大化することが重要であるという。

▼Push Commerceの可能性を最大化する方程式
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つながりを最大化するための3つのステップとして、まずはLINE グループとLINE ギフトにより、LINEでつながっている身近な友人、知人からの推薦による商品の出会いを提供する。次に、LINE マルシェとLINE セレクトで、生産者やショップとつながり、本来は産地や店頭など「その場」に行かなくては出会えない商品を、時間と場所を選ばずスマートフォンから購入する機会を提供する。そして、LINE クリエイターズモールで、個人クリエイターとつながり、ハンドメイド商品の購入機会を広く提供する。

「(新戦略を通して)商品との出会いの最大化を進め、ショッピングをわくわくするものにしたい」と島村氏は述べ、スマートフォンだからこそできる新しいEC体験の提供に意欲を示した。

差別化のポイントは「LINEかLINEでないか」

「先行サービスとの違いについて」を問う質問に対し、同社上級執行役員/CSMOの舛田 淳氏は「一言でいえばLINEかLINEでないかということ」と回答。グループ購入やギフトなど、スマートフォン最大のリアルグラフを持つプラットフォーム上で行われるのが最大かつ唯一の差別化ポイントであると述べた。2013年12月からのLINE MALLはβ版として位置づけ、8か月間でバックエンドとしてのEC事業の運営を確立した。インフラの準備ができたので、いよいよLINEとの連携による新たなサービスを展開する段階に入ると位置づける。

なお、最近問題となっているLINEアカウントの乗っ取りに対しては、モール自体は別のIDを使用していること、また暗証番号を別途入力するなどの処置で多重の防壁はあると説明。ただし、LINE IDの乗っ取りについては大きな問題であるという認識はしており、これまでに行ってきたパスワードのユニーク化やPINコード設定その他の対策は行っても、現時点ではゼロではないという認識を示した。「引き続きアカウント乗っ取り自体を限りなくゼロにするために、社内でも対策を検討中。責任をもって対策する」(舛田氏)と述べた。

【報道発表資料】
【LINE MALL】LINEのECサービス「LINE MALL」、"つながりによる消費"をコンセプトとした新戦略を発表

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。