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スマホの平均利用料金は月額約6500円、適正と思う金額と2500円の乖離--MMD研究所

2014.08.04

Updated by Naohisa Iwamoto on August 4, 2014, 19:35 pm JST

MMD研究所は2014年8月4日、「スマートフォンの通話、利用料金に関する調査」の結果を発表した。大手キャリアから音声定額を含む新しい料金プランの提供が始まり、格安SIMや格安スマホの認知が広がる中で、スマートフォン利用料金の状況を調査したものだ。調査結果によると、回答者が月々に支払っているスマートフォンの料金の平均は6514円で、適正だと思う月額料金は平均4045円だった。「適正」と思う金額よりも支払いのほうが約2500円上回っている現状が明らかになった。

スマートフォンに支払う月額料金は、「6000円以上7000円未満」が17.4%で最も多く、「7000円以上8000円未満」が15.8%、「8000円以上9000円未満」が12.7%で続いた。回答者の64.5%が料金に対して不満を持っており、適正と考えるのは4045円という結果だった。

「090」「080」「070」から始まるキャリア番号の必要性について尋ねたところ、回答者の87.5%が必要性があると答えた。「とても必要」が全体の34.9%、「どちらかといえば必要」が53.0%で、「どちらかといえば不要」(8.9%)、「不要」(3.6%)を大きく引き離した。一方で必要とした理由は「時々使うので念のため」が35.3%で最も多く、次いで「公共サービスの登録で必要」が33.0%、「万一かかってくる時のため」が29.0%と続いた。スマートフォンユーザーにとってキャリア番号は、自分から積極的に使うものではないまでも、保持しておきたいものという位置づけにあるようだ。

キャリア番号以外の通話サービスや通話アプリについては、回答者の58.9%が「利用したことがある」と答えた。利用したことのある通話サービス・アプリとしては、「LINE電話」(75.0%)、「Skype」(33.9%)、「楽天でんわ」(11.8%)が上位に並んだ。

また、格安SIMの認知度・利用度については、「よく知っている」「だいたい知っている」「名前を聞いたことがある」までを含めた認知率は84.1%と高率だった。一方、「よく知っている」「だいたい知っている」との回答者の中での実際の利用率は18.0%にとどまった。今後格安SIMカードが普及するかについては「普及すると思う」「まあまあ普及すると思う」の合計が回答者の49.9%を占めた。MMD研究所では、格安SIMの090音声通話サービスの広がりやMNP対応の進展といった現状と、スマートフォン料金への不満とキャリア電話番号の必要性の高さという調査結果を併せて考えると、今後は格安SIMや格安スマホのニーズが高まるだろうと分析している。

【報道発表資料】
月々のスマートフォンの料金は平均6,514円、適正だと思う月額料金は平均4,045円

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。