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ファーウェイ幹部:「Tizen搭載スマートフォンの開発予定はなし」(WSJ報道)

2014.08.26

Updated by WirelessWire News編集部 on August 26, 2014, 14:18 pm JST

中国の大手携帯通信機器/モバイル端末メーカー、ファーウェイ(Huawei)の幹部が、WSJとのインタビューのなかで、サムスン(Samsung)らが開発を進める「Tizen OS」について、将来的に自社製端末に採用する可能性はないとの発言を行ったことが一部の媒体で話題になっている。

米国時間25日付で記事が掲載されたこのインタビューのなかで、ファーウェイで消費者向けの事業を率いるリチャード・ユー(Richard Yu)CEOは、ほとんどの端末メーカーにとってAndroid OSが唯一の選択肢となっている現状を難しい問題などとした上で、同社が「Windos Phone」OS端末では利益をあげられなかったことや、同OS搭載端末の今後のリリースを当面は保留としていることなどを明らかにしている。

またユー氏は「Tizen OSの採用を検討したことがあるか」という質問に対し、同OSを採用する予定は全くないと回答。同社に対して複数の携帯通信事業者から打診があったものの結局はそれらを断ったとし、「Windows Phoneでさえ苦戦している状況で、Tizen OSが成功できる望みはない」という見方を示している。なお、同社は自社製OSの開発可能性についても、OS自体よりエコシステムを構築することがより困難として、その可能性を否定している。

ファーウェイは現在、世界のスマートフォン市場の出荷台数シェアで6.9%を占め、第3位のメーカーとなっている。また、サムスンとアップルの上位2社がシェアを縮小するなかで、ファーウェイではとくに今後の成長が期待される中国、アフリカ、中東およびラテンアメリカを中心に出荷台数の増加が続いているという。

Tizen OS開発の中心になっているサムスンは、これまでに何度か同OS搭載スマートフォンの投入予定を明らかにしていたが、いずれも実現せずに終わっている。また、中国のスマートフォン市場では、ファーウェイやシャオミ(Xiaomi)などの国産勢から激しい追い上げをくらい、出荷台数シェアが低下したことも伝えられていた。

【参照情報】
Huawei Is Shaking Up the Smartphone Market - WSJ
Huawei exec: Tizen has no chance, Windows Phone success is difficult - GigaOM
Huawei gives Samsung's Tizen OS a thumbs-down - CNET

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