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デジタルネイティブ・ベイビー用シートをめぐる論争

2014.01.09

Updated by Kenji Nobukuni on 1月 9, 2014, 12:30 pm JST

Newborn-to-Toddler Apptivity Seat for iPad device(Fisher Price)
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赤ちゃんを寝かせるシートにアームをつけて、顔の正面にiPadのスクリーンを向けて装着することができれば、赤ちゃんも退屈せず、つまりは愚図らずに過ごしてくれるだろう。Fisher-Price社の「Newborn-to-Toddler Apptivity Seat for iPad(新生児から2、3歳の幼児向けiPad用アプティビティ・シート)」は、そんな風に考える親をターゲットにした製品だ(Apptivityは、アプリ+アクティビティに由来するのだろうか?)価格は80ドル程度。赤ん坊のうちからタッチスクリーンに触れて、言葉を憶えるより先にデジタル機器を操作する方法を習熟することができる。

しかし、なかばシートに縛りつけられている赤ちゃんに、大人でさえ中毒症状的に使ってしまうことがある機器を押し付ける製品は一部の消費者の反発を招き、リコールを求める運動まで起こっている。Fisher-Price社がこの製品は、新生児にとって教育的(educational)と謳っていることが火に油を注いでいるようだ。赤ちゃんに必要なのは、膝(laps)であって、アプリ(apps)ではないということらしい。

確かに親とのふれあいに勝るものはないだろうが、これまでにも吊り下げた小さなぬいぐるみなどが回転するメリーとか、寝室の天井にキャラクターなどの画像を投影する装置だとか、「頭をよくする」ためにモーツアルトの音楽に合わせてさまざまな映像を見せるDVDなどが売られてきた。ベッド脇に置いて泣き声を無線で飛ばすトランシーバーは古くからあるし、最近ではオムツにセンサーを取り付けて、濡れたらスマートフォンに知らせるといった製品も開発されている。洗濯物を干すとか、来客があるとか、家事や休憩で、赤ん坊を一人にしなければならない時間はどうしてもあるから、こうした製品が売れているのだろう。また、これから何十年かすれば、育児ロボットが市販されることは間違いないだろう。それだけ子育ては大変ということだ。

一方、乳幼児の脳の発達は、親とのやりとりによって促されることも間違いなさそうだから、スクリーンや機械に完全に置き換えることはできないし、部分的に置き換えた場合の影響も今の段階では評価が分かれるのではないだろうか。

【参照情報】
Fisher Priceの製品ページ
iPad baby seat inspires campaign to stop the parenting apocalypse
The baby seat with iPad attachment: Shameful or honest?

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来

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