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[2014年第36週]ハイレゾ対応のXperia Z3、格安SIM秋の陣、国際ローミングに各社の動き

2014.09.08

Updated by Naohisa Iwamoto on September 8, 2014, 17:00 pm UTC

国際コンシューマーエレクトロニクスショー「IFA2014」が開催されたベルリンからは、Xperia Z3など新製品のニュースが流れてきた。9月9日にはアップルの新型iPhoneの発表も噂されていて、新製品への注目が高まる。サービス面では、MVNO各社が提供する格安SIMで新製品、新サービスが登場し、競争が一層激化する様相を呈している。夏休みシーズンは終わるが、大手キャリアは国際ローミングの施策を相次いで発表、海外での利便性も追求している。

Xperia Z3などソニーの新製品、加賀ハイテックが海外製スマートウォッチ

まず、新製品のニュースから。ソニーは、スマートフォンの「Xperia Z3」「Xperia Z3 Compact」、タブレットの「Xperia Z3 Tablet Compact」、スマートウエア製品群の「SmartWatch 3」などの新製品群を発表した。

Xperia Z3は、5.2インチのフルHDディスプレイを搭載するスマートフォン。丸みを持たせたアルミフレームと強化ガラスを組み合わせ、7.3mmの薄型と152gの軽量ボディーに仕立てた。Xperia Z3 Compactは、4.7インチHDディスプレイを搭載すること129gと軽量で片手でも持ちやすいボディーサイズを実現した。Xperia Z3 Tablet Compactは、8インチのディスプレイを搭載するタブレット。6.4mm、270gと、8インチクラスのタブレットとして世界最薄、最軽量を実現したという。

スマートウエア商品群では、グーグルのAndroid Wareを搭載した「SmartWatch 3」、曲面型電子ペーパーを採用した「SmartBand Talk」を発表した。SmartWatch 3は、GPS機能、4GBのメモリーを内蔵する。ユーザーの行動に基づいた情報を提供するほか、スマートフォンと離れた場所にあっても音楽再生やコミュニケーションが可能だという。SmartBand Talkは、ハンズフリー通話とボイスコマンド機能を搭載する(関連記事:ソニー、「Xperia Z3」をはじめとしたスマホ、タブレット、スマートウォッチの「SmartWatch 3」などを発表)。

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スマートウォッチでは、加賀電子の子会社の加賀ハイテックが海外製品の国内販売に乗り出すと発表している。スイスのMYKRONOZの「MYKRONOZ」ブランドと、香港に本社を置くConnecteDeviceの「COGITO」ブランドの製品で、全6製品を投入する。MYKRONOZブランドの製品は「ZeFit」「ZeBracelet2」「ZeWatch2」「ZeSplush」の4モデル。ZeFitはリストバンド型のフィットネスに重点をおいた端末で、歩数計、カロリー測定、睡眠測定などの活動量計の機能を備える。COGITOブランドの製品は「COGITO CLASSIC」と「COGITO POP」の2モデル。アナログタイプの腕時計型で、液晶表示でEメールやSNSの着信を通知するほか、スマートフォンの音楽をコントロールする機能、リモートシャッター機能を搭載する(関連記事:加賀ハイテック、iPhoneとAndroidに両対応するスマートウォッチ「MYKRONOZ」「COGITO」を発売)。

新製品と言えば、9月9日に発表が噂される新型iPhone(iPhone 6)についての意識調査の結果も発表された。MMD研究所が実施したもので、3大キャリアの携帯電話・スマートフォン利用者各1000人(合計3000人)を対象に意識調査を行った。新iPhone(iPhone6)の購入意向は、回答の35.7%に上った。購入したい理由は「iPhoneに興味があるから」「携帯電話・スマートフォンの更新タイミングだから」「iPhoneの大画面化に興味があるから」が上位を占めた。大画面化するiPhoneに興味津々なことは、興味があるサイズについての問で「5.5インチ」が40.7%を占めたのに対して、「4.7インチ」が20.1%だったことからも伺える(報道発表資料:新iPhoneの購入意向は35.7%、興味があるサイズは5.5インチが40.7%)。

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通話半額、イオンスマホ第3弾、7GB大容量タイプなど格安SIMに新顔続々

9月1日には、「格安SIM秋の陣」とでも言うように、MVNO各社から新サービスなどの発表が相次いだ。まずビッグローブは、「BIGLOBE LTE・3G」の音声通話SIM利用者向けに、携帯電話090などの携帯電話番号はそのままで、国内どこへかけても通常の半額となる30秒10円(不課税)で利用できる「BIGLOBEでんわ」の提供を始めた。「BIGLOBEでんわ」アプリをダウンロードして利用する。アプリからの発呼時に自動で事業者識別番号を付加して送信する。

また、ビッグローブは、BIGLOBEスマホの新モデルとして「LG G2 mini for BIGLOBE」の提供を同日より開始した。BIGLOBEのWebサイトでは、月間通信容量1GB付きのモデルを24カ月間月額2980円(税別、以下同)で提供する。既発売の「AQUOS PHONE for BIGLOBE」も特典で音声通話付きモデルを24カ月間月額3180円(税別)から提供する。

このほかイオンと共に提供するイオンスマホ第3弾「イオンスマホLTE」を全国のイオンで9月5日に発売を始めた。端末はTCT Mobile Limited「ALCATEL ONETOUCH」IDOL 2 Sに通信プランは「BIGLOBE LTE・3G」ライトSプランがパッケージされており、1か月あたり2980円(2GBまで・音声通話は21円/30秒)で利用できる(関連記事:ビッグローブ、音声通話SIM利用者向け半額通話アプリ、イオンスマホ第3弾など発表)。

ビッグローブの「BIGLOBEでんわ」と同様に、通話料金を20円/30秒から半額の10円/30秒へとコストダウンできるサービスが、U-NEXTの「U-mobile」サービスでも始まった。「U-mobile 通話プラス」サービスで利用できる専用アプリを提供し、通話料金を半額に抑える(報道発表資料:スマホのLCC、U-mobileが通話料・半額へ 国内どこにかけても30秒10円、国際電話はさらにお得)。大手キャリアが「かけ放題」の新料金プランを提供し、4番手のワイモバイルは条件付き定額プランで仕掛ける。こうした中、格安SIMを提供するMVNOも通話料金の水準を引き下げて応戦する必要がでてきたようだ。

U-mobile
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一方、日本通信は、月間7GBと大容量の高速データ通信が可能な「プランFlat」の提供を開始した。月額2980円の低料金で、大手3キャリアの従来型料金プランと同等の7GBの高速データ通信ができる。通信量を使いきった場合は200kbpsに速度制限される。大手キャリアが提供を開始した新料金プランでは、パケット代金だけで2GBまでのプランが3500円であり、プランFlat使うことで、コストながら大容量の通信が可能になる(報道発表資料:日本通信、携帯事業者の「値上げ難民」の方々向けに、大容量SIMを発表)。

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国際データローミング、値下げや対地拡大

国際ローミングに関するニュースも多かった。まずNTTドコモは、海外でパケット通信を24時間単位で安心して使える「海外1dayパケ」サービスで、10の国と地域の料金を値下げすると発表した。今回の値下げで、米国(本土)、ハワイ、アラスカ、プエルトリコ、米領バージン諸島とフィリピンは、従来の1580円から980円へと大幅に料金が安くなる。またスイス、アイルランド、ルクセンブルク、リヒテンシュタインでは同じく1580円が1280円に値下げされる(関連記事:ドコモの「海外1dayパケ」、米国やハワイが980円/24時間になるなど10対地で値下げ)。

高速データ通信を海外でも使えるLTEローミングでは、KDDIとソフトバンクモバイルが対地拡大を発表している。KDDIは国際ローミングサービス「グローバルパスポート」で、オランダ、タイ、クウェートのLTE国際ローミングサービスの提供を始めた。クウェートのLTE国際ローミングサービスの提供は、国内通信事業者で初。これにより、従来から提供していた国、地域と合わせ、25の国・地域でLTE国際ローミングが利用可能になる(関連記事:KDDI、LTE国際ローミングサービスを25の国・地域に拡大)。

ソフトバンクモバイルは、FDD-LTEネットワークによる国際ローミングの対象エリアにニュージーランドを追加した。提供する事業者はSpark NZ。ニュージーランドでのLTE国際ローミングの提供は国内携帯電話事業者初とのこと。ソフトバンクモバイルのLTE国際ローミングエリアは、20の国・地域に広がった(報道発表資料:国内事業者初! ニュージーランドでLTE国際ローミングを提供開始)。

一方、NTTドコモは、民主化や経済開放政策が急速に進展して日系企業の進出と日本人の渡航増加が見込まれるミャンマー連邦共和国でデータローミングサービスを開始した。これまでミャンマー連邦共和国で、国際ローミングサービス「WORLD WING」の音声通話、SMSのサービスを提供していたが、今回新しくデータローミングサービスの提供を開始した。料金は、iモード通信のパケット通信料(1通信ごとの課金)が50パケットまで50円、50パケットを超える部分は0.2円/パケット。海外パケ・ホーダイ、海外1dayパケは対象にならない(発表資料:ミャンマーでパケットサービス開始!)。

ミャンマーでパケットサービス開始! | NTTドコモ
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昨年の第36週のできごと

・カメラを磨いたXperia Z1、モバイルで使えるヘッドマウントディスプレイも
・空間統計実用化、地域WiMAXに新技術、アプリの安全利用に
・8月のドコモは純増ながら弱含み、KDDIはLTE戦略を公表
・iPhoneを衛星電話にする端末、災害時に役立つアクセサリー

[2013年第36週]カメラを磨いたXperia Z1発表、「モバイル空間統計」が実用化、iPhoneで衛星電話?

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。