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ドコモとNEC、クラウド内の仮想サーバー間の通信を6倍に高速化

2014.11.04

Updated by Naohisa Iwamoto on November 4, 2014, 20:25 pm JST

NTTドコモとNECは、クラウドの仮想サーバー間の通信速度を従来の最大6倍に高められる技術を開発し、実証実験で確認したと発表した。オープンソースソフトウエアと汎用ハードウエア、ネットワークインタフェースカード(NIC)を効果的に組み合わせることで実現したという。

実証実験は、クラウド基盤ソフトウエアの1つである「OpenStack」のNETWORK機能である「OpenStack Neutron」のオープオンソース実装だけで行った。100台の物理サーバーを使った大規模な実証実験環境を構成、異なる物理サーバーに搭載した複数の仮想サーバー間で、最大16Gbpsの通信速度を実現した。

さらにドコモとNECは、OpenStack Neutronの課題だったという耐障害性を高めるために、障害発生時にも通信制御を行う機能を冗長化させることで高可用性を実現する機能も共同で開発した。仮想サーバー間の通信速度向上と、この高可用性の実現により、1つのクラウド上でセキュリティの高い複数の仮想ネットワークを構築するOpenStack Neutronの機能を商用導入できるまで改良できたという。ドコモは、2015年度内にOpenStack Neutronを商用導入する計画だ。

【報道発表資料】
クラウド内の仮想サーバ間の通信速度を最大6倍に向上

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。