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NEC、モバイル端末だけでライブ映像の配信が可能な技術、災害時やイベントなどに適応

2014.11.20

Updated by Naohisa Iwamoto on November 20, 2014, 19:27 pm UTC

NECは2014年11月20日、スマートフォンやタブレットなどモバイル端末を相互に接続してライブ映像の配信ができる技術を開発したと発表した。通信事業者のネットワークを使わずに大規模な映像配信が可能になるため、通信環境が確保できない災害時や工事などの現場、通信需要が集中するイベント会場などでの活用に向ける。

新技術では、スマートフォンやタブレットがバケツリレー方式で映像を再生・中継することで、通信事業者のネットワークを使わずに映像配信を可能にする。リレー方式で通信を中継する方法としては、これまでも無線LANを使うなどの方法が考えられていたが、端末間の接続時間や遅延が大きい上に高速化に限界があり、映像などの大容量データの取り扱いが難しかった。新技術は、端末の移動に追従して安定したネットワークを構成する技術などを採用し、映像の配信を可能にした。通信方式にはWi-Fi Directを採用し、5つの端末間で通信を行う環境でも1Mbps以上の伝送速度で映像配信ができるという。

建設現場などでは、実際の現場でスマートフォンやタブレットを使って撮影した映像を、50~200m程度離れた作業者Aのモバイル端末に伝送し、その端末で再生すると同時にともに隣接する作業者Bのモバイル端末に伝送する。これを繰り返すことで管理事務所まで現場の映像を配信できる。スポーツ試合などのイベント会場で利用すれば、会場内の観客の数万台といったモバイル端末に場内の映像を配信できるという。

なお、開発した技術の一部には、2012年度から2013年度にNECが参画した総務省の委託研究「大規模災害時に被災地の通信能力を緊急増強する技術の研究開発(災害時避難所等における局所的同報配信技術の研究開発)」の一環として進めてきた研究成果が含まれている。

【報道発表資料】
世界初、NEC、モバイル端末のみで大規模なライブ映像配信が可能な通信技術を開発

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。