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[2014年第47週]ドコモが中国でTD-LTEローミング、ブラウザを同期してサポート、スマホで遊べるチョロQ

2014.11.25

Updated by Naohisa Iwamoto on November 25, 2014, 16:00 pm JST

11月も後半になり、年末に向けて落ち着いてきたのか業界を揺るがすような大ニュースはない1週間だった。サービス面では、ドコモが中国チャイナモバイルとTD-LTEのローミングアウトサービスを開始すること、フリービットが「freebit mobile」のサービスを大幅改定して料金、使い勝手の両面でブラッシュアップしたことがトピック。モバイル技術に関連したものでは、KDDIグループがスマートフォンのブラウザを同期させてリモートサポートを行う実験を行ったり、ARを使った作業支援システムの販売に乗り出したりといったニュースがあった。面白いところでは、スマホからBluetooth接続で遊べるチョロQの発売、アプリの「美人時計」をWiMAXがジャックするといったものがあった。

中国でLTEローミング、追加1GBが300円と格安になったfreebit mobile

キャリアやMVNOのサービスの話題から紹介する。まず、NTTドコモが中国でLTEローミングを開始するというニュース。ドコモは中国チャイナモバイル(China Mobile Communications Corporation)との間で、TD-LTEに対応した国際ローミングアウトサービスを開始した。中国のTD-LTEネットワークとのローミングは、ドコモが日本国内の携帯電話事業者として初めて提供する。TD-LTE対応端末のユーザーが利用できる。開始当初に対応するのは、iPhone 6/iPhone 6 Plus、iPad Air 2、GALAXY Note Edge SC-01G。今回のサービス開始で、FDD方式を含めたLTE国際ローミングアウトサービスは合計27の国・地域で提供することになった(報道発表資料:中国チャイナモバイルとTD-LTEに対応した国際ローミングアウトサービスを開始)。

スマートフォンサービス「freebit mobile」を提供するフリービットは、同サービスの強化策などを発表した。

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主な強化策の1つは、スタンダードスピードの増速で、これまでの通信速度は250k〜300kbpsからアップデート後は500k〜600kbpsへと倍増させる。2つ目は高速チケットオプションの改定で、100MBごとに250円から1GBごとに300円へと大幅に割安な設定へと変更する。さらにアプリで自由にプランを設計できる「マイプラン設計」のバージョンアップ、統合ソフト「ONE」の提供など、使い勝手を高めるアップデートも行う(関連記事:freebit mobileが開始1周年で通信速度を倍増、高速通信は1GBを300円と格安にするなどサービス強化)。

KDDIは、スマートフォンとタブレットなどでデータ容量をシェアして使えるようになる「データシェア」の開始に先駆けて提供している「はじまる!データシェアキャンペーン」を2015年1月31日まで延長する。KDDIでははじまる!データシェアキャンペーンを1月31日まで延長することで、実質的に12月に開始するとしていたデータシェアの開始を延期する。データシェアの開始時期は、準備が整い次第別途案内するとしている(関連記事:KDDI、「データシェア」の開始を延期、「はじまる!データシェアキャンペーン」を1月31日まで延長)。

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ブラウザ同期、AR、基地局不要の映像伝送など関連技術が続々

技術面のニュースから3つ紹介する。KDDIとKDDI研究所は、KDDI研究所が開発した「ブラウザ同期技術」を活用したスマートフォン向けリモートサポートを実施した。「ブラウザ同期技術」は、離れたユーザー同士のWebブラウザの表示画面を同期するもの。トライアルでは、ユーザーがWebブラウザ上で行うスマートフォンのEメール初期設定やau IDのパスワード設定といった設定作業を、auお客さまセンターのオペレータが遠隔から支援し好評を得たという。また安全性の確保のためワンタイムパスワードによる認証を行い、ユーザー同意の元での同期を実現した(報道発表資料:OSやデバイスに依存しないリモートサポートの実現に向けて)。

KDDI研究所からはAR(拡張現実)を活用した新しいソリューションの発表もあった。

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AR画像をリアルタイムで表示できる遠隔作業支援システムを開発し、商用化して提供するというもの。スマートフォンなどのモバイル端末で映像中継ができる「VistaFinder Mx」のオプションとして提供する。KDDI研究所が開発したマーカー不要のARエンジンを利用するためマーカーが不要になる。作業現場の現実の画面に遠隔からARで書き込んだ指示画像がカメラを動かしても追従するため、遠隔からの作業指示の認識ズレを軽減できるという(関連記事:KDDI研究所、マーカー不要でスマホ・タブレットだけで利用できるAR遠隔作業支援システムを商用化)。

通信事業者のネットワークを使わずに大規模な映像配信が可能になる技術をNECが開発した。スマートフォンやタブレットなどモバイル端末を相互に接続してライブ映像の配信ができる技術で、通信環境が確保できない災害時や工事などの現場、通信需要が集中するイベント会場などでの活用に向ける。新技術では、スマートフォンやタブレットがバケツリレー方式で映像を再生・中継することで、通信事業者のネットワークを使わずに映像配信を可能にする。新技術は、端末の移動に追従して安定したネットワークを構成する技術などを採用し、映像の配信を可能にした(関連記事:NEC、モバイル端末だけでライブ映像の配信が可能な技術、災害時やイベントなどに適応)。

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チョロQをBluetoothで制御、美人時計にブルーガチャムク登場

この週のそのほかのトピックを紹介する。スマートフォンでチョロQをリモートコントロールして遊べるように--。アプリックスIPホールディングスは、タカラトミーマーケティングが11月22日に発売した「nanoblock motion チョロQ」にアプリックス製のBluetooth Smart(Bluetooth Low Energy)モジュールが組み込まれたことをアナウンスした。「nanoblock motion チョロQ」は、チョロQとナノブロックの連携で誕生した商品で、スマートフォンから前進/後進、左右、加速などのコントロールができる。子供だけでなく大人まで楽しめるスマートフォン対応玩具として、日本おもちゃ大賞 2014で「ハイターゲット・トイ部門優秀賞」を受賞している(報道発表資料:アプリックスIPホールディングス AplixのBluetooth Smartモジュールが「nanoblock motion チョロQ」で採用)。

BIJIN(美人)が時刻を知らせてくれるアプリの「美人時計」にUQコミュニケーションズの情報が登場する。

「UQ WiMAX×美人時計」コラボ企画について
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UQコミュニケーションズがBIJIN&Co.とコラボレーションし、全国47都道府県で拡大する「WiMAX 2+」の最新エリア情報を、美人時計アプリで提供するというもの。1日に合計2時間のWiMAXアワーを設け、ブルーガチャムクやWiMAX販売スタッフ、BIJINエリアレポーターなどが登場して、時刻とエリア情報を使える。2015年3月31日まで提供する(報道発表資料:「UQ WiMAX×美人時計」コラボ企画について)。

スマートフォンの位置検索や遠隔ロックなどのサービスを提供する米Lookoutは、スマートフォンの紛失に関する日本の調査結果を公表した。日本におけるスマートフォンの紛失経験者は、全回答の5分の1以上の23%に上り、さらにそのうちの11%はスマートフォンが手元に戻らなかったという。回答者の属性別にスマートフォンの紛失の経験を調べると、年齢別では18歳から24歳の回答者の45%が紛失を経験しているのに対して、45歳から49歳では12%と少ないなど、都市部の学生が紛失しやすい傾向が見えてきた(関連記事:スマートフォンを紛失しやすいのは都市部に住む学生、地域別では沖縄--Lookout調べ)。

昨年の第47週のできごと

・ドコモ、屋内で150Mbpsサービスを提供できるアンテナなど、新技術
・「ビーコン」が実用期へ、020実験も始まる
・携帯電話、Wi-Fiのエリアが拡大
・iPhoneのSIMフリー版、携帯電話向け低料金SIM

[2013年第47週]ドコモが新技術を続々、「ビーコン」が話題に、都営バスなどWi-Fi対応へ

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。