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ゲマルト:「自社製SIMカードに問題は見つからず」 - ハッキング報道の調査結果発表

2015.02.24

Updated by WirelessWire News編集部 on February 24, 2015, 13:33 pm JST

米国家安全保障局(NSA)と英政府通信本部(GCHQ)が、SIMカードメーカー最大手のゲマルト(Gemalto)の社内ネットワークに侵入し、世界各国で使われているSIMカードの暗号キーを盗み出していたとする報道に関し、実態の調査を進めていたゲマルトが欧州時間23日、「自社製品の安全性に問題はみつからなかった」とする暫定的な調査結果を発表した。

この問題は、エドワード・スノーデン(Edward Snowden)元NSA職員から提供された機密書類に基づく情報として、The Interceptが米国時間19日付の記事で報道していたもの。NSAとGCHQはゲマルトの社内ネットワークに侵入して暗号キーを入手し、携帯通信事業者や各国政府に知られることなく、世界中の音声通話やデータ通信の内容を傍受できる立場にあったと伝えられていた。また、ゲマルトの幹部はThe Interceptに対し、NSAとGCHQによるハッキングや情報収集には、まったく気付いていなかったとコメントしていた。

なお、この報道を受けてゲマルト株価は大幅に下落していた。

ゲマルトによれば、同社はThe Interceptからの問い合わせを受けて調査を開始し、自社のネットワークがどのようにハッキングを受けたかなどを調べたものの、ハッキングの痕跡などは見つからなかったという。なお、ゲマルトは欧州時間25日に記者会見を開き、調査結果についてさらに詳しく説明する予定。

ゲマルトは年間約20億枚のSIMカードを製造する世界最大のSIMメーカー。同社の製品はベライゾン(Verizon)、AT&T、T-モバイル(T-Mobile)、スプリント(Sprint)の米大手4社をはじめとして、世界450社以上の携帯通信事業者の端末に採用されている。

【参照情報】
Gemalto sees no significant impact from hacking issue - Reuters
Gemalto: Our SIM cards are secure despite alleged hack - CNET

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