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米大手自動車メーカーのフォード(Ford Motor)が、PaaS向けソフトウェア企業のピボタル・ソフトウェア(Pivotal Software;以下、ピボタル)の資金調達に参加し、同社に1億8200万ドルを出資することが、米国時間5日に明らかになった。モビリティ・サービスに関するソフトウェア開発強化が狙いとされている。

従来の自動車メーカーの枠組みを超えたサービス企業への変身を志向するフォードは、今年3月にフォード・スマート・モビリティ(Ford Smart Mobility)という子会社をシリコンバレーに設立し、4月には多機能スマートフォン・アプリ「FordPass」をリリースしていたが、WSJによるとピボタルは同アプリの開発にも協力していたという。

「FordPass」は一種のコンシェルジュ・サービスを提供する機能を備え、ユーザーは遠隔から自分の自動車の状況をモニターしたり、駐車場の予約やカーシェアリングの車輌手配を行うことが可能なほか、同アプリを通じてマクドナルド(McDonald’s)やセブンイレブン(7-Eleven)などの提携企業からのクーポンなどを受けとることもできるという。

EMCとヴイエムウェア(VMware)から2012年にスピンオフしたピボタルは、シリーズCにあたる今回の資金調達で総額2億5300万ドルを調達。今回の増資にはフォードに加えて、マイクロソフト(Microsoft)や既存の株主であるEMC、ヴイエムウェア、それにゼネラル・エレクトリック(General Electric、GE)の各社も参加し、ピボタルの評価額は28億ドルに。また累計の調達額は3億5800万ドルになったという。

なお、ピボタルは3月にフォルクスワーゲン(Volkswagen )と提携し、自動車関連のソフトウェアやモビリティ・ソリューションの開発を進める考えを明らかにしていたという。

【参照情報】
Ford Invests in Pivotal to Soup Up Its Software - WSJ
Pivotal scores $253 million Series C led by Ford on hefty $2.8 billion valuation - TechCrunch
Microsoft and Ford back Pivotal in $253 million round at $2.8 billion valuation -
With FordPass, Ford wants to find you parking and the nearest 7-Eleven - The Verge

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