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インドで「ネットワーク中立性」をめぐる議論 - Internet.org離反の動きも

Zuckerberg says Internet.org doesn't breach net neutrality though

2015.04.17

Updated by WirelessWire News編集部 on April 17, 2015, 12:44 pm UTC

フェイスブック(Facebook)が中心になって進めているInternet.orgの取り組みに対して、「ネットワーク中立性」の観点から異議を申し立てる動きがインドの一部の企業の間で相次いでいるという。

Internet.orgは発展途上地域でのインターネット接続の普及を目指して立ち上げられた取り組み。その一環として、フェイスブックなどの一部のウェブサービス事業者は、携帯通信端末のユーザーがデータ通信料を気にせずサービスを利用できるよう、通信料を肩代わりするかたちでサービスを提供している。Reutersによると、フェイスブックはインドの大手通信事業者リライアンス・コミュニケーションズ(Reliance Communications)と提携し、今年2月からインドで無料サービスを提供しており、今週にはリライアンスと競合するバーティ・エアテル(Bharti Airtel)でもウェブサービス事業者向けに同様のサービスメニューを発表していたという。

こうした動きに対し、現地時間15日には旅行ポータルのクリアトリップ(Cleartrip)というベンチャー企業が「ネットワーク中立性」の支持を理由に、Internet.orgからの離反を表明。またNDTV、ニュースハント(Newshunt)、タイムズグループ(Times Group)といったメディア企業でもこの取り組みから手を引く考えを示したという。

こうした動きに対して、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)CEOは、「ネットワーク中立性の問題とより多くの人々にネット接続環境を提供することとは相反しない」「ユーザーが他のサービスにアクセスすることを邪魔したり、いわゆるファーストレーンを設けたりすることはない」などとする考えを含む記事を現地の新聞Hindustan Timesに寄稿したという。

Twitterなども新興市場でデータ通信料を肩代わりする形で携帯通信利用者にサービスを提供しているが、こうした仕組みが定着すると財務力で勝る大手企業に対してベンチャー企業などが不利な立場に置かれる懸念があり、それによって市場での競争が低下してしまえば長期的には一般ユーザーの不利益となりかねない。

同時に、主にユーザーとの接点を押さえる通信事業者の影響力が大きくなりすぎることに対する懸念などを中心に議論が展開してきた米国の場合と異なり、インドでのこの問題ではフェイスブックのようなウェブサービス事業者も批難の矢面に立たされているという点は目新しい。

なお、バーティ・エアテルが発表したサービスに対しては、インドの大手Eコマースサイトのフリップカート(Flipkart)が、やはり「ネット中立性支持」の立場から参加を見送る考えを明らかにしていたという。

【参照情報】
Indian startups are pulling out of Facebook's Internet.org to protect net neutrality - The Verge
Net neutrality row grows louder in India, Internet.org hit - Reuters
Cleartrip pulls out of Facebook's Internet.org citing net neutrality concerns - Economic Times
Cleartrip is standing up for #NetNeutrality - ClearTrip
Facebook CEO Mark Zuckerberg to HT: Our work complements PM Modi's Digital India initiative - Hindustan Times

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