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コムキャスト、タイムワーナー・ケーブルの買収を断念か(Bloomberg報道)

Comcast plans to drop TWC deal

2015.04.24

Updated by WirelessWire News編集部 on April 24, 2015, 12:41 pm UTC

コムキャスト(Comcast)が昨年2月に発表しながら、これまで宙に浮いた状態が続いていたタイムワーナー・ケーブル(Time Warner Cable:以下、TWC)の買収計画について、これを中止する可能性が濃厚になったと、米国時間23日にBloombergなどが報じた。

Bloombergによれば、コムキャストは現地時間24日にも取締役会を開き、その結果を踏まえて早ければ同25日にも発表を行う可能生があるという。また、TWCでも来週行う決算発表にあわせて、売却中止を踏まえての今後の戦略などを株主に説明する見通しだという。

コムキャスト(Comcast)は約2200万世帯の加入者を抱える最大手のケーブルテレビ事業者、いっぽう同第2位のTWCは1100万世帯を擁し、両社の合併が実現した場合にはケーブル市場全体の約3割にあたる約3000万世帯を押さえる有料テレビ/ブロードバンド事業者が生まれる可能性があった(固定ブロードバンド市場における両社の占有率は約57%)。両社側では営業地域がほとんど重複しない点などを挙げながら、合併後も寡占率が高まる懸念はないなどと主張していたが、両社に映像コンテンツを提供するケーブルテレビ局各社や両社の回線を通じてサービスなどを提供するウェブ事業者などに対する影響力が高まることを懸念する批判派の声も根強く、米司法省(DOJ)や連邦通信委員会(FCC)ではこの計画の承認をめぐって厳しい審査が進められているとの話も伝えられていた。

この件では先週末に、司法省内部で合併を認めない方向に意見が傾いているとする報道が流れていた。またその大きな理由として、2011年にあったコムキャストによる大手メディアグループ NBCユニバーサル(NBCUniversal)の買収に際して、コムキャストが司法省と交わした「Huluのの経営には口出ししない」とする約束を違えていたことが明らかになったとする話も伝えられていた。フールー(Hulu)は、NBCユニバーサル、ディズニー(Walt Disney)、フォックス(21st Century Fox)の3社がつくったウェブ動画配信サービスのジョイントベンチャーで、ネットフリックス(Netflix)などと競合関係にある。さらに米国時間22日には、コムキャスト幹部と司法省ならびにFCCの関係者との会合が行われたが、そのなかでFCC関係者がこの合併に反対の立場に傾いていることを両社幹部に伝えたとする話をBloombergは記している。

BloombergやWSJでは、コムキャストとTWCとの合併計画頓挫が新たな業界再編の引き金になるとする専門家の見方も紹介されている。具体的にはまず両社の合併実現を前提条件として交わされていたチャーターズ・コミュニケーションズ(Charter Communications)とブライトハウス・ネットワークス(Bright House Networks)との合併契約が白紙になる可能性が高く、またチャーターズ・コミュニケーションズが改めてTWCとの合併を模索する可能性も挙げられている。さらにコムキャストが別のケーブル事業者やケーブルテレビ局、あるいは携帯通信事業者のT-モバイル(T-Mobile USA)買収に動く可能性もあるとする見方もあるという。

【参照情報】
Comcast Plans to Drop Time Warner Cable Deal - Bloomberg
Comcast to Drop Bid for Time Warner Cable - WSJ
Comcast Is Said to End $45 Billion Bid for Time Warner Cable - NYTimes
Comcast Role in Aborted Hulu Sale Raises Questions for Regulators - WSJ
Comcast Deal Collapse Would Kill Other Mergers in Domino Effect - Bloomberg

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