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フェイスブック、「Instant Articles」を開始 - NYTimes、BuzzFeedなどの記事を「囲い込み」

Be fast or be last; Facebook is introducing 'Instant Articles' to speed up News Feed

2015.05.14

Updated by WirelessWire News編集部 on May 14, 2015, 15:47 pm UTC

フェイスブック(Facebook)が米国時間12日、複数の外部媒体の記事を同サービス上でホストする「Instant Articles」という取り組みを開始し、メディア関係者らの間で大きな注目を集めているようだ。

「Instant Articles」では、外部媒体の記事などを読み込む時間が省かれるため、ユーザーのニュースフィードに情報が表示される速度は従来の場合に比べて最大で10倍程度高速化される。フェイスブックにとっては結果的にユーザーのアクセス頻度の増加や滞在時間の増化が期待できる。いっぽう、媒体各社にとっては自らのコンテンツがより多くの人々の目に触れることが期待できると同時に、自社サービス側の利用低下・広告売上の減少につながるリスクもある。

この広告収入に関し、フェイスブックは同サービス内で得られた売上について、媒体側が営業活動して得た広告については100%、フェイスブック側で獲得した広告については70%がそれぞれ媒体側に分配するなどの条件を提示したとされる。ただし、新聞社や雑誌社が広告営業に際して活用する読者プロフィールなどのデータがどの程度共有されるかはいまのところ明らかになっていないようだ。

スタートにあたっては、NYTimes、National Geographic、BuzzFeed、NBC News、The Atlantic、The Guardian、BBC News、Speigel Online、Bildの9社がこの取り組みに参加。またThe VergeやVoxを運営するVox Mediaなどでも参加を検討しているという。

モバイル端末からのウェブ利用が主流になるなかで、とくに米国では媒体各社に対するフェイスブックの影響力が高まっており、同サービス経由の流入トラフィックがすでに3割から7割に達している例があるとする話も伝えられている。そうしたことから、The Vergeではフェイスブックによる記事の囲い込みを「避けられない動き」と評しているいっぽう、フェイスブックによるアルゴリズム変更などのさじ加減で記事がユーザーの目に触れる機会が大きく変動する可能性もあることから、媒体各社の生殺与奪権をフェイスブックが握ることになりかねないとする懐疑的な見方もNew York Magazine記事などには記されている。

なお、「Instant Articles」の仕組みはフェイスブックが買収した「Paper」(iPadアプリ)のメンバーらが開発したもので、テキストや画像のほか動画や音声などの情報にも柔軟に対応できるという。

【参照情報】
Introducing Instant Articles - Facebook
Facebook Starts Publishing the New York Times, BuzzFeed and More With Its ‘Instant Articles’ Program - Re/code
How Facebook’s News Feed Will Change on Mobile - NYTimes
Facebook Pushes Speedier News Publishing - WSJ
Facebook's instant articles arrive to speed up the News Feed - The Verge
The New York Times–Facebook Deal Is Here - New York Magazine

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