© NinaMalyna - Fotolia.com
電源コードで電源コントロール
No more 'power button'
2015.06.08
Updated by Kenji Nobukuni on June 8, 2015, 09:49 am JST
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No more 'power button'
2015.06.08
Updated by Kenji Nobukuni on June 8, 2015, 09:49 am JST
多くの電化製品の電源スイッチは1か所で、ONとOFFを切り替えるだけ。そんな常識にとらわれず、電源コードをホースに見立てて供給電力をコントロールする研究がMIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボで行われている。コードUI(Cord UIs)というプロジェクトだ。
水を通すホースをつまんだり踏んだりすれば水流を変えることができるように、電源コードそのものにセンサーを仕込むことで、コードに圧力が加えられたり、形が変わったりしたことを検出して、電源コードをUIとして使うことができるようになる。つまんだり、結び目を作って締めたり緩めたり、強く振ったりすることに意味を持たせて、電源をON/OFFすることもできるし、コードの場所にも意味を持たせれば、つまんだ場所に応じて照明の色を変えることもできる。
ワイヤレス給電は便利ではあるけれども、エネルギーをある程度、無駄に空間に放出してしまうから、あらゆる電源供給がワイヤレスになることはないだろう。我々は、これからも、絡み合うたくさんの電源コードと共存していかなければならない。存在し続ける電源コードが、ユーザインタフェース(UI)に変わるというわけだ。リビングのカーペットの上に置いた照明スタンドの電源のON/OFFのために身をかがめるよりは、コードを踏む方がたしかに簡単だ。
ケーブルの結び目を締めると照明が暗くなり、緩めると明るくなるなら、電流を水流に見立てた直感的な操作にもつながりそうだ。電源だけでなく、イヤホンのコードに同じ技術を適用すれば、コードをつまむだけで消音することもできるだろう。音楽を聴いている最中にアナウンスなどが流れたら、コードをつまんで聞き耳を立てればいい。「コードは電流を供給するためのもの」という固定概念を捨ててしまえば、新しい使い方が見えてくるということなのだろう。
【参照情報】
・Cord UIsのウェブページ(MIT)
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