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草と水
Image by Lisa NottinghamCC BY

水不足が深刻になるカリフォルニア州:無駄使いは見逃さない

Get serious, waste no water

2015.08.05

Updated by Kenji Nobukuni on August 5, 2015, 17:12 pm JST

この4年来、深刻な水不足が問題となっているカリフォルニア州では、5月には水資源管理委員会(California State Water Resources Control Board)が都市部の水使用量を平均25%削減するというジェリー・ブラウン同州知事の緊急干ばつ対策案を承認するなど、さまざまな対策を講じている。住民も節水に努め、自宅のプールを諦めたり、スプリンクラーの散水を減らしたり、中には枯れてしまった芝生を少しでもきれいに見せようとスプレーで色を塗ったりしているようだ。昨年8月には水を無駄使いした住民に500ドルの罰金を科する法案が通っている。

州政府は7月下旬に水の無駄使いを通報するためのウェブサイトを公開した。パイプやスプリンクラーから水が漏れていたり、近隣の道や舗道で水が流れていたら、場所の情報とともに通報するようになっているのだが、選択肢の中には「遮断ノズルのないホースで洗車している」とか「雨が降ってから48時間以内なのに屋外に水をまいている」などといったものや、「要求されていないのに飲食店で水を客に出した」「ホテルでタオルやリネンの洗濯を断れるようにしていなかった」といった近隣住民や客商売の不手際を「密告」させるような項目もある。

郡単位でもさまざまな取り組みがある。ロサンジェルスでは2012年に「The Works」というスマホ用アプリを市民に公開している。もともとは駐車違反を密告してもらったり、公園など公共施設でフェンスが壊れているなどの状況に関する情報を上げてもらって、当局側が対応するためのツールなのだが、今では水の無駄使いの「密告」用にも活用するよう呼びかけられている

【参照情報】
Los Angeles County Launches Update to ‘The Works’ Mobile Application
State Water Board Adopts 25 Percent Mandatory Water Conservation Regulation

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来