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[2015年第32週]LINEで人工知能がおもてなし、MNPの不通期間をゼロに、ドコモが遠隔カメラ

Weekly Report: Week 32 2015

2015.08.11

Updated by Naohisa Iwamoto on 8月 11, 2015, 13:01 pm JST

この週は、新技術への取り組みのニュースが多くあった。LINEとマイクロソフトが人工知能(AI)を使った企業向けサービスを提供、KDDIはロボット開発企業に投資するほか、富士通が交通ビッグデータに、NTTコミュニケーションズがIoTにそれぞれ本腰を入れる。

AI、ロボット、ビッグデータ、IoT--新技術への取り組み

まずLINEと日本マイクロソフトのトピックから。両社は連携して、人工知能(AI)型LINE公式アカウントを企業向けに提供する。

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日本マイクロソフトが人工知能「りんな」の会話エンジンを提供。「LINEビジネスコネクトパートナープログラム」認定パートナーを通じ、「LINE ビジネスコネクト」対応ソリューションの1つとして「りんなAPI for Business」が提供さる。導入企業は個々のユーザーとの会話内容を元にしたおすすめ商品などの情報提供や問い合わせ対応などを自動化するなど、LINE公式アカウントを有効に活用できるようになる(関連記事:LINEとマイクロソフト、企業のLINE公式アカウント向けに女子高生AI「りんな」のAPIを提供)。

KDDIは、グローバル・ブレインが運営するコーポレート・ベンチャー・ファンド「KDDI Open Innovation Fund」を通じて、ファミリー向け知能ロボット"Jibo"を開発する米国拠点の企業のJiboに出資した。Jiboは人間とのコミュニケーションを焦点とし、豊かな動作表現力を持つファミリー向けの知能ロボット。同社がロボティクス市場における有望なスタートアップ企業であると判断し、資本提携を行った(報道発表資料:「KDDI Open Innovation Fund」 ファミリー向け知能ロボット"Jibo"を開発するJibo, Inc.への出資について)。

富士通が交通のビッグデータ分析に力を入れる。商用車プローブデータの分析と道路補修支援のサービスを提供する新会社「富士通交通・道路データサービス」を7月1日に設立し、社会インフラ整備の専門家や道路整備・管理事業者、輸送事業者と連携しながら新サービスの拡充を加速し、事業を拡大する。今後、商用車データ分析サービスの新規サービスを2015年度下期に、道路データ分析サービスの新規サービスを2015年10月に提供する計画だ(報道発表資料:安全で快適な交通・道路環境の実現に向けたサービス事業を拡大)。

NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、企業顧客が効率的にIoTを活用できるようにするための「IoT推進室」を新設した。IoT推進室では、これまでに実施してきた実証実験などの成果を生かし、企業顧客がグローバルでセキュアなIoT環境を容易に活用できるIoTソリューションを強化する。IoTソリューション向けのサービスの開発だけでなく、アプリケーションプラットフォーム事業者やデバイス事業者といったパートナー企業との連携も推進する(関連記事:NTT Com、IoT推進室を新設しソリューションサービスの提供を強化)。

MVNOの進化、MNPの不通期間解消や信頼性向上に対策

MVNO関連のニュースもあった。フリービットは、MNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用した転入者に対して、回線の不通期間を解消する新機能を提供する。「MNPリモートアクティベーション機能」と呼び、MNP転入作業を任意のタイミングで行えるようにするもの。カルチュア・コンビニエンス・クラブとフリービットの合弁会社であるトーンモバイル、U-NEXT、ベネフィットジャパンなどフリービットがMVNEとしてサービスを提供するMVNOで、新機能が利用できるようになる(関連記事:MNP転入時の不通期間解消へ、フリービットが新機能を提供)。

MVNO大手では、BIGLOBEもフリービットと同様の対策に乗り出す。モバイル通信サービス「BIGLOBE LTE・3G」にMNPで転入する際の不通期間問題の解決につなげるものとして、対応時期は9月以降を予定しているという(報道発表資料:「BIGLOBE LTE・3G」へのMNP転入時に発生する不通状態の解決に向けて)。

有線回線並みの信頼性を実現へ。日本通信は、ソフトバンクにレイヤー2による相互接続を申し入れたと発表した。日本通信が提供を目指すのは、2つの異なるキャリアの無線回線を利用し、「当社の特許技術を組み合わせ」(日本通信)ることにより、99.999%の信頼性を備えた無線による専用線サービス。すでにレイヤー2で相互接続しているNTTドコモの回線と合わせて、デュアルネットワークによる高い信頼性のある回線提供を目指す(関連記事:日本通信、ソフトバンクにレイヤー2接続を申し入れ、高信頼性のデュアルネットワークを提供へ)。

音楽、ゲームはスマートデバイスに不可欠?

コンテンツ関連の調査結果が2つ発表されている。ビデオリサーチインタラクティブは、Androidスマートフォンユーザーの音楽アプリの利用状況の最新データをまとめて発表した。

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2015年6月の「音楽&オーディオ」カテゴリのアプリ(音楽アプリ)の月間利用率は43.9%で、5月以前の30%から35%といった利用率から大幅にアップしたことがわかった。定額制のストリーミング配信サービスで音楽が聴き放題になる「AWA Music」が5月27日、「LINE MUSIC」が6月11日にサービスを開始した影響が現れた結果だ(関連記事:音楽アプリ利用率が急伸、聴き放題サービスが後押し--ビデオリサーチインタラクティブ)。

MMD研究所は、「2015年上半期スマートフォンゲームアプリに関する調査」の結果を発表した。普段からスマートフォンゲームアプリ(スマホゲーム)で遊んでいる人は回答者の約半数で、20代に限れば約3分の2がスマホゲームを普段から楽しんでいるという結果だ。また2015年上半期に最も遊んだゲームの上位は「パズドラ」「ツムツム」「モンスト」だった(関連記事:スマホゲーム利用者は20代では3分の2に、遊ぶのは「パズドラ」「ツムツム」「モンスト」--MMD研究所)。

見守り用ネットワークカメラを提供、スマートバリューが1000万突破

大手3キャリアのこの週のその他のトピックを紹介する。NTTドコモは、提供中の「家のあんしんパートナー」に新機能を追加し、専用のネットワークカメラの提供を開始する。新機能は、スマートフォンなどによる「留守中などの部屋みまもり機能」、離れて住むご家族の「在宅確認サポート」、侵入被害等に対する「お見舞金制度」、24時間受付可能な「健康相談ダイヤル」サービス。また、「留守中などの部屋みまもり機能」利用者が自宅などに設置することでリアルタイム映像が確認できる専用機器として、ネットワークカメラ「スマカメ for docomo CS-QR10-D」も発売する(報道発表資料:「家のあんしんパートナー」の機能拡充および「おるすばんカメラ」の提供を開始

KDDIは、固定通信サービスと組み合わせることでスマートフォンやタブレットの利用料金が割り引かれる「auスマートバリュー」が、2015年8月9日に1000万契約を突破したと発表した。スマートフォンなどの回線ごとに割引が適用されること、対象となる固定通信サービスの数が多いことなどが特徴で、2012年3月1日のサービス提供開始から3年5カ月で1000万契約を達成した(報道発表資料:家族一人ひとりがおトク! 「auスマートバリュー」 おかげさまで1,000万契約突破!)。

ソフトバンクと損害保険ジャパン日本興亜は、SoftBankの携帯電話から保険に加入できるサービス「ソフトバンクかんたん保険」に、自転車事故に備える保険など6つの新プランを追加する。「自転車あんしん保険」(月額保険料相当額:330円から)、「毎日あんしん保険」(同280円から)、「子供のあんしん保険」(同350円から)、「女性のあんしん保険」(同390円から)、「スポーツ・レジャー保険」(同500円から)、「ゴルファー保険」(同460円から)。保険料相当額は「ソフトバンクまとめて支払い」で支払える(報道発表資料:「ソフトバンクかんたん保険」で『自転車あんしん保険』など新プランの保険を提供開始)。

※訂正
掲載当初、タイトルの「人工知能」の漢字が誤っていました。お詫びして訂正いたします[2015/08/12 15:20]

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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