クリニカル・プラットフォーム、月額9,800円のクラウド型電子カルテシステム提供を開始

2015.10.19

Updated by Asako Itagaki on 10月 19, 2015, 19:24 pm JST

クリニカル・プラットフォームは、ブラウザだけで使用できる診療所向け100%クラウド型電子カルテ「クリプラ」の提供を10月19日から開始する。

「クリプラ」はブラウザにIDとパスワードを入力するだけで使用できる電子カルテ。データはクラウド上で管理しており、マスターデータの更新や定期バックアップも提供する。「クリプラ」のサイトからオンラインで利用の申し込みを受け付け、申込者が医療機関であることを確認(開業医であることは医師であることを確認)した後、管理者用IDとパスワードを発行して、最短で当日中に利用が可能となる。セキュリティについては、通信については256bitのSSL証明書による暗号化、サーバー上の保存データについても暗号化を行う。サーバーは日本国内の異なる地域に二重化されている。

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インターネットに接続できる環境があればどこでも使用できるため、訪問診療先でもカルテ閲覧と記録が可能になる。レセプトソフトについては、日本医師会の提供する「ORCA」と提携する。また、クラウド型サービスの利点を活かし、新たな機能の継続的な追加を行う予定。

高齢化の進行に伴い医療機関受診者は増加している一方、医療を提供する医療従事者は高齢化による第一線からの引退などにより減少している。現在の医療機関では紙カルテからレセプトコンピューターへの転記や問診票から電子カルテへの転記などの作業に時間をとられ、医療機関に務める医師やスタッフの業務の負担となっている。ICT化による業務効率化をはかるにも、従来の電子カルテシステムの多くは一式数百万円と高価であり、またシステムの管理メンテナンスにもコストがかかるため、導入できる医療機関は限られていた。

クリニカル・プラットフォームは、「Better Quality with Less(質の高い医療を、少ない労力で。)」を理念としており、クラウドを利用して低コストで医療従事者を支援するプラットフォームを提供する。「クリプラ」の提供価格は月額9,800円(税別)となっており、コンピューターシステムに詳しいスタッフがいない小規模な診療所でも導入しやすくなっている。

特に地域密着型の診療所では受診者の高齢化に伴い訪問診療が増加しつつあり、重い紙のカルテを持ち歩く手間と紛失のリスクが発生しているが、解決のためのソリューションになるだろう。また、地域の複数の診療所で情報を共有する「地域医療連携」の取り組みなどでは、電子カルテシステムの導入費用がネックとなる場合が多いが、そのような課題にも対応できそうだ。

なお、11月30日まではβ版サービスとして無料で利用できる。

【報道発表資料】
100%クラウド型電子カルテ「クリプラ」β版をリリース

【関連情報】
無料で試してみる - Clinical Platform(クリプラ)

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。

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