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「社会貢献型MVNOサービス」としての「イモトのケータイ」

2015.10.21

Updated by Hitoshi Sato on 10月 21, 2015, 12:32 pm JST

海外用レンタルWi-Fiサービスのパイオニアである「イモトのWiFi」は海外に頻繁に行く人にはおなじみのブランドだ。ラジオ番組『イモトのWiFi presents 高城亜樹のフライデートリップ』(TOKYO FM)やテレビ番組『フレンチ・キスのキス旅』(テレビ東京)では出演者が海外で「イモトのWiFi」を利用しており、メディアでもよく見かけたり名前を聞いたりして、知っている人も多いだろう。

その「イモトのWiFi」を運営しているエクスコムグローバルは 2015年10月19日から日本国内向け移動体通信サービス「イモトのケータイ」のサービスを開始した。

「イモトのケータイ」はNTTドコモのLTEおよびFOMAエリアに対応しており、 データ通信・音声通話・SMSを提供している。1GBから10GBまで1GB単位で選べる高速データ通信プランや最大3枚のSIM発行など業界トップクラスの豊富なプランを提供している。その月に使い切らなかった高速データ通信容量は自動的に翌月に繰り越しもでき、データ通信容量を無駄なくリーズナブルに使えることも嬉しい。

「社会貢献型MVNOサービス」:「カナエール」への寄付

「イモトのケータイ」は、 売上利益の一部で社会貢献団体のサポートを行うことを最大の特徴としている。利用者は普段と同じように携帯電話を利用するだけで社会貢献に参画できる、 いわば「社会貢献型MVNOサービス」である。

利用者は、申込時に売上利益のうち100円を社会貢献団体(カナエール)への寄付に使うか、イモトのケータイ拡充へ使う(=通常の売上利益として扱う)かを選択できる。エクスコムグローバルによれば、選択式にした理由は「イモトのケータイをご利用いただくことで『社会貢献団体のサポートになる』ことをご利用者様にあらためてお伝えしたいという意図がある」とのことだ。支援してもしなくても利用料金の月額に変動はないので、大多数が「支援する」を選択すると見込んでいる。

寄付先として選定されている「カナエール」は、特定非営利活動法人ブリッジフォースマイルが運営する奨学金支援プログラム。児童養護施設を退所した後、専門学校や大学等へ進学する子どもたちを支援する。児童養護施設を退所する若者の進学率は20%(全国平均75%)、進学先の中退率は30%(全国平均10%)である。親や家族を頼れない中、勉強と仕事の両立は難しく、施設からの進学の前例も少ないがゆえに、進学を選べない若者が多くおり、カナエールでは彼らを支援している。エクスコムグローバルは、CSR活動の一環として以前から「カナエール」を支援してきた。

現在、日本には多くのMVNOがサービスを展開しており、どこのMVNOを選べば良いのか、判断にこまる人も多いだろう。「(社会貢献団体を支援するという)意思を持ってお申込みいただくことで、お客様の満足度やご理解の向上につながると認識しております」(エクスコムグローバル)と期待する通り、「社会貢献型MVNO」は、利用者の大きな判断材料の一つになる可能性が高い。

▼イモトのケータイ
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【参照情報】
イモトのケータイ
カナエール 公式Webサイト

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。

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