中国のスマートフォンメーカー、ハイセンス(海信)のインドネシア子会社、海信インターナショナル・インドネシアはインドネシアのSat Nusapersadaと提携し、4G(LTE)対応のスマートフォンの製造をインドネシアで行うことを明らかにした。Stephen Qu社長によると、初期段階では、月産10万台を計画しており、将来的には100万台に増加させる予定である。「Smartfren 146D1G」及び「Smartfren G36C1G」の組立と製造が行われる。
インドネシア政府は2017年からインドネシアで販売される4G対応スマートフォンはインドネシアの国産部品を30%以上使用することを要請している。現在、ハイセンスのスマートフォンは33%がインドネシア国産部品を使用している。
インドネシアに進出している海外メーカーのインドネシアのOEMパートナーとの提携による、インドネシアでの製造が相次いでいる。今回ハイセンスが提携するインドネシアのSat Nusapersadaは1990年に設立され、3,000人以上が工場で働いており、すでに国内外メーカー12社と提携している。今後もまだ多くの国内外メーカーがインドネシアでのOEMパートナーを探している。先日、台湾のスマートフォンメーカーASUSがインドネシア向け製品の100%現地製造を決定したことを紹介したが、同じく台湾のスマートフォンメーカーAcerも現地生産に対応すべくインドネシアでパートナーを模索している。
IDCによる2014年にインドネシアで出荷されたスマートフォンは2,480万台で、2015年は3,000万台を突破すると予想されている。これからもまだインドネシアではスマートフォンは普及していく。国内外メーカーのインドネシアでの製造をするためにパートナー模索はしばらく続くだろう。
▼インドネシアのハイセンスのスマートフォン25,000円から32,000円くらいのハイエンド端末からローエンドまである。
【参照情報】
・SMARTPHONE 4G : Hisense-Smartfren Gandeng PT Sat Nusapersada
・TKDN Bisa Lebih dari 40 Persen, Asalkan...
・Acer seeks smartphone partner in Indonesia; open to takeover
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登録はこちら2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。