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アップル、英政府のネット監視強化法案に反対表明

2015.12.22

Updated by WirelessWire News編集部 on December 22, 2015, 12:55 pm UTC

英国でインターネットユーザーの監視強化を狙った新たな法案が検討されているとする話は既報のとおりだが、この法案に対して、アップル(Apple)が現地時間21日、正式に反対声明を発表したという。

「Investigatory Power Bill」と呼ばれる新たな法案では、アップルのような企業各社に対し、ユーザーの通信を傍受するための「バックドア」の設置や暗号化の解除などを求める条項を含むもので、またISP(インターネットサービスプロバイダー)に対しては、英国民のインターネット利用記録を最長1年間保存することなども求められている。そのほか、警察・治安当局によるコンピューターや電話へのハッキングについてもその条件を明文化し、通常は内務省ならびに法律関係者のつくる審議会による承認が必要としながら、誘拐事件など緊急の場合にはこの承認を得なくても盗聴を行うことが可能になるなどとされている。

Guardianによると、アップルは英国議会監視委員会(British Parliamentary Scrutiny Committee)に提出した書類のなかで、「法律を遵守する何億人もの顧客のセキュリティ対策を弱体化させることは誤りで、また本当に脅威を及ぼすごく少数の人間に対する施策としては不十分」などと指摘。また「バックドア設置や通信傍受を認めれば、自社製品に組み込まれたユーザー保護機能が弱められ、すべての顧客を危険にさらすことになる」などと述べているという。

米国では依然から、アップルやグーグル(Google)、フェイスブック(Facebook)などが講じる暗号化を通じたユーザー・プライバシー保護策に対して、司法・警察当局関係者から「犯罪防止や捜査の妨げになる」などとする批判の声が上がっていた。また欧州でも11月のパリ同時多発テロの発生を受けて、同様の批判が表面化していた。いっぽう、アップルら米のIT・ウェブ企業各社は、ユーザーのプライバシー保護を理由に、「バックドア設置」などに反対する立場を取り続けてきている。

なお、英国の新法案については、外部の意見なども参考にした上で、来年2月に改めて報告が行われ、その後採決が行われる見込みという。

【参照情報】
Apple calls on UK government to scale back snooper's charter - Guardian
Apple Criticizes Proposed U.K. Expanded-Surveillance Law - WSJ
Apple announces formal opposition to UK surveillance bill - The Verge

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