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[2016年第2週]大手キャリアでもスマホ月5000円以下に、MVNOの速度は混雑時に差

2016.01.13

Updated by Naohisa Iwamoto on 1月 13, 2016, 12:11 pm JST

年明け早々のニュースとしては、政府の携帯料金引き下げ要求を受けて、ソフトバンクが月額5000円を下回る料金でスマートフォンを運用できる新パックをアナウンスしたこと。この料金体系が1つの基準となって、今後の3キャリアのライトユーザー向けのプランが登場することになるだろう。MVNOの速度調査、「Pepper」へのIBM Watsonの搭載、アルカテル・ルーセントによるドコモへの機器の納入などのニュースもあった。

1GBまでで月額4900円からの新プラン

エンドユーザーのスマートフォン利用に関連する話題から見ていこう。ソフトバンクは、スマートフォンを月額5000円以下で利用できるようにする新しいデータ定額パックを2016年4月以降に提供する。月間1GBまでの高速データ通信が利用できる「データ定額パック・小容量(1)」で、パックの料金は月額2900円となる。月額1700円で5分以内の国内通話がし放題になる「スマ放題ライト 通話し放題ライトプラン」と組み合わせると、インターネット接続基本料の「S!ベーシックパック(i)」(月額300円)を含めて月額4900円からスマートフォンを利用できるようになる(関連記事:ソフトバンク、月額4900円でスマホが使える小容量パックを発表)。

一方、すでに月間1GBで月額2980円といったサービスを提供しているソフトバンクのY!mobileブランドでは、スマートフォンの新商品の発表があった。「AQUOS Xx-Y」「AQUOS CRYSTAL Y2」のシャープ製の2モデルである。「AQUOS Xx-Y」は、5.7インチの大画面とメタルフレーム、狭額縁設計「EDGEST」を採用したスマートフォン。「AQUOS CRYSTAL Y2」は、フレームを極限までなくした5.2インチ液晶搭載のフレームレススマートフォン。AQUOS Xx-Yは1月15日に、AQUOS CRYSTAL Y22月上旬以降に発売する(報道発表資料:Y!mobile、新スマートフォン2機種の発売について)。

混雑時にサービスごとの差が拡大、タブレット導入でPCの利用が減少

調査のトピックスを2つ紹介する。リーディアは、大手MVNOの「通信速度」と「通信エリア」の調査を実施し、結果を公表した。調査エリアはJR山手線で、通信が比較的空いている午前10時台、通信の混雑時間帯である12時台に同一のスマートフォン端末(Xperia J1 Compact)を利用して実施した。対象としたのはOCNモバイルONE(NTTコミュニケーションズ)、IIJmio(インターネットイニシアティブ)、BIGLOBE(ビッグローブ)、楽天モバイル(楽天)の4サービス。10時台の受信速度の測定では、4サービスおよびNTTドコモのいずれも平均受信速度が約15Mbpsで大きな差がなかったが、12時台ではNTTドコモの15.1Mbpsに次いで楽天モバイルが13.6Mbpsを示した一方、他の3サービスは5Mbpsを下回った。送信速度はいずれの時間帯ともに各サービスで大きな差はなかった(報道発表資料:大手MVNO(格安SIM)における通信速度実測調査)。

マーケティング支援などを手掛けるシンクエージェントは、生活者のマルチデバイス使い分け実態についての調査結果を発表した。スマートフォンの利用実態では、「地図ナビゲーションアプリ」やLINEなどの「メッセージ型のSNS」の利用が多かった。年齢層によって、アプリ種別ごとの利用実態に大きな差があることもわかった。またPC利用者の4分の1がスマートフォンやタブレットを導入したことでPCの利用が経る傾向にあることがわかった(関連記事:4分の1がスマホ&タブレット導入でPC利用減少、メールやニュースの移行が顕著)。

PepperくんにWatsonの知恵、アルカテル・ルーセントがドコモに機器納入

その他のトピックスを見ていこう。IBMとソフトバンクロボティクスホールディングス(SBRH)は、ソフトバンクの人型ロボット「Pepper」向けの IBM Watsonを開発し、グローバルで企業向けに提供する。IBM とSBRHは、IoTで得た多くのデータや知識を活用して、IBM Watsonを搭載したPepperがソーシャルメディアやビデオ、画像、テキストなどのデータに隠された意味を把握できるようにする。両社ではPepperにIBM Watsonを搭載することで、多くの人がPepperを通じてWatsonの提供するコグニティブコンピューティングを体験できるようになることや、Pepperの活用の可能性が広がることにと期待している(報道発表資料:IBM WatsonがソフトバンクロボティクスのPepperを強化)。

アルカテル・ルーセントは、同社のIPコアエッジルーティングプラットフォームである「7950 Extensible Routing System」(以下、7950 XRS)をNTTドコモに対して提供すると発表した。NTTドコモの加入者による急速なデータ需要の拡大に対応するため。7950 XRSの導入により、モバイルネットワークの消費エネルギーの低減が可能になるとともに、運営コストや設備の接地面積の削減を実現できるとしている(関連記事:アルカテル・ルーセント、NTTドコモにIPコアエッジルーターを提供、急増するトラフィック需要に対応)。

ソフトバンクは、動画の撮影から共有・管理が簡単な操作で行えるマルチデバイス対応の動画共有型ソーシャルネットワーキングサービス「ビジュアモール ムービーライブラリ」の提供を開始した。専用アプリによってタップ操作だけで動画編集ができるほか、コメントやプライベートメッセージの送信、投稿されたコンテンツの評価など一般的なSNSと同様の機能を備える。法人向けのサービスで、社内での共有から、商品紹介などの営業提案活動まで活用が可能という。初期費用は3万円。月額費用は10万円で、最大1000人までの利用権と、ストレージ 50GB、無制限の配信流量を含む(報道発表資料:「ビジュアモール ムービーライブラリ」の提供開始について)。

マイクロソフトはブログで、同社のWindows 10が稼働しているデバイスが全世界で2億台を上回ったことをアナウンスした。ブログでは、Windows 10がWindowsの歴史上で最も急速に普及しているバージョンとなっていることを伝え、その普及のペースはWindows 7 の約140%、Windows 8の約400%となっているという。また、エンタープライズのユーザーの76%以上がWindows 10の試行を行っていることなどを挙げて、法人向けの需要が高まっていることも示した(報道発表資料:2 億台以上のデバイスで Windows 10 が稼働)。

最後に、IoT関連のビジネスの表彰案件のニュース。電子情報技術産業協会(JEITA)は、CPS(サイバーフィジカルシステム)およびIoT(モノのインターネット)の社会実装による新しいビジネスの創出にむけて、ベンチャー企業を表彰する「JEITAベンチャー賞」を創設すると発表した。JEITAベンチャー賞は、創業後15年以内で、電子情報技術の産業発展に貢献が期待できるベンチャー企業を最大10件まで表彰する(関連記事:JEITA、CPS/IoT社会実装に取り組むベンチャー企業を表彰する「JEITAベンチャー賞」創設)。

※変更履歴
記事公開時、楽天モバイルの提供会社を「楽天コミュニケーションズ」としておりましたが、正しくは「楽天」です。お詫びして訂正いたします。本文は修正済みです。(1/14 11:20)

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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