ComfyLight Kickstarter Video(ComfyLight)

住人の動作を記憶する電球

2016.03.24

Updated by Kenji Nobukuni on 3月 24, 2016, 16:31 pm JST

カタカナ用語ばかりになってしまうが、比較的安価なガジェットと、スマートフォンやクラウドを組み合わせたスマート・ホーム関連製品が次から次へと世界各国で発表されている。

炊飯器や扇風機などのUI(ユーザインタフェース)は、いくつかのボタンやつまみに小さな液晶画面がついているのが関の山だが、スマートフォンとワイヤレスで連携させれば、細かい設定や賢い動作をスマートフォン側の画面やコンピューティング・パワーを使って実現できる。クラウドを介せば、さらに莫大なコンピューティング・リソースを活用できるし、遠隔操作やモニタリングも世界のどこからでも実施できるようになる。

クラウド・ファンディングで資金調達を兼ねたテスト・マーケティングが可能になったから、スタートアップはもとより、大手企業の新規事業部門でさえ、迅速に試行錯誤的に新しいコンセプトを世に問うことができる。

スイスのComfyLight社のComfyLight(comfyは「快適な」「気持ちよい」という意味)は、普通の電球のようにソケットにねじ込む照明器具だがワイヤレス(Wi-Fi)でスマートフォン用アプリと連動する。人が部屋に入ると自動的にLEDの電灯がともり、出て行くと消える。これだけなら人感センサーでもできる。夜道を歩いていて知らない人の家の門灯が急に点灯して驚いたことがある人もいるのではないだろうか。ComfyLightはリビングから浴室、キッチンからベッドルームへと移動する住人の動きを、記憶する。

住人(=利用者)が何日か家を空ける際に、あるいは夜遅くまで不在にする際に、「セキュリティモード」に設定しておくと、ComfyLightはあたかも利用者がその家にいるかのように、各部屋のLED電灯のスイッチを入れたり消したりしてくれる。空き巣狙いの出鼻をくじくのが目的だ。

不在中に異常──つまりいつもの住民の動線と違う移動パターンとは違う動きをする人──を察知すると、ComfyLightはスマホを通じて利用者に通知し、怪しい場所を表示するので、屋内の様子を確かめることができる。同時にComfyLightは各部屋で点滅し始めて、近隣の家に警告を発し、侵入者を驚かす。

ただし、1個129ユーロだから、広い家に住んでいる人が各部屋の照明をComfyLightにするとなると、それなりの出費になってしまいそうだ。ComfyLightは締め切り前にKickstarterでの資金調達に成功している。

【参照情報】
ComfyLight
ComfyLightのKickstarterのページ

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来