欧州委員会でグーグル提訴に向けた動き - Android端末メーカーとの取引をめぐって
2016.04.19
Updated by WirelessWire News編集部 on April 19, 2016, 15:46 pm JST
2016.04.19
Updated by WirelessWire News編集部 on April 19, 2016, 15:46 pm JST
グーグル(Google)とAndroid端末メーカー各社との取引について本格的な調査に乗り出していた欧州委員会(European Commission)が、同社を正式に提訴する方向で最終調整を行っているという。FTなど複数の媒体が情報筋の話として報じている。
この問題は、グーグルがAndroid OSの提供に関し、端末メーカー側に対してグーグル製主要アプリのバンドル提供を求めていることについて、欧州委員会が独占禁止法の違反にあたるとして調査を進めていたもの。端末メーカー側では、検索やメール、マップ、Appストアなどいずれかのアプリだけを使用したい場合にも、他のアプリまでプリインストールすることを求められているという。
FTでは、欧州委員会が数日前から、この件で原告となるメーカー各社に対して24時間という締切つきで情報を提供するよう要求しているとした上で、こうした動きが正式な告訴に向けた最終調整を行っていることを示唆するものだと記している。また、同媒体の情報筋によれば、欧州委員会のマルグレーテ・ベスタゲール(Margrethe Vestager)委員が、早ければ来週水曜日にもグーグルに対する異議申し立てを行う可能性もあるという。
なお、BloombergやWSJでは、この話題に加え、大手メディア企業のニューズコープ(News Corp)が、グーグルの検索結果について、欧州委員会に異議申し立てを行ったという話も伝えられている。この申し立てのなかでニューズコープは、グーグルが検索結果のなかで報道媒体の記事内容を詳細まで表示しているために、これらの媒体が記事に直接アクセスを得ることを阻害していると主張。それに対して、グーグル側では、同社の検索が報道媒体やウェブサイトに無料で多数のクリックを提供しているとし、自社がオンラインジャーナリズムをサポートする立場にあるとして反論しているという。
【参照情報】
・Europe nearing Google antitrust charges - FT
・It's Official: Europe's Antitrust Head Is Eyeing Google Over Android - Fortune
・EU’s Google Probe Focuses on Preloaded Apps - WSJ
・News Corp. Adds to Google's Antitrust Woes Over Android, Search - Bloomberg
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