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アップル(Apple)が、中国のライド・シェアリング最大手、ディディ(Didi Chuxing Technology、滴滴出行)に10億ドルを出資することが米国時間12日に明らかになった。

アリババ(Alibaba)やテンセント(Tencent)、ソフトバンクなどが支援するディディ(旧ディディ・クアイディ、Didi Kuaidi)は、中国国内400都市でライド・シェアリング・サービスを展開する最大手だが、昨年はじめにウーバー(Uber)が中国市場に進出して以来、顧客やドライバーの獲得をめぐって同社と激しい競争を続けている。また、ディディは米リフト(Lyft)やインドのオラ(Ola)、東南アジアのグラブタクシ(GrabTaxi)などとの資本・業務提携を通じてウーバー包囲網を構築している。

Bloombergによると、ディディは現在、評価額約250億ドルで20億ドル以上を目標に資金調達を進めており、アップルによる出資もその一部とされている。

アップルは2014年にビーツ(Beats)を約30億ドルで買収したことがあったが、ベンチャー企業に対する投資としては今回のディディへの出資が過去最大。同社は、iPhoneをはじめとするハードウェア製品の売上が減少するなか、サービス関連事業の育成に力を入れる姿勢を強めている。

WSJによると、アップルのティム・クック(Tim Cook)CEOは「ディディは中国のiOS開発者コミュニティから生まれたイノベーションのお手本」「ディディが築いた事業や同社の優れた経営陣に極めて強い印象を受けており、彼らの成長を支援することを楽しみにしている」などとコメント。またディディ側で交渉にあたった同社社長ジェーン・リュウ氏(Jean Liu、レノボ創業者柳傳志氏の娘)の「製品や技術を含む多くの部分で、互いに恩恵を手にすることができると信じている」などとするコメントも紹介されている。

アップルがディディへの投資を決めた理由について、WSJでは、中国での「Apple Pay」の普及促進や、同社が開発中とされる電気自動車の潜在的な顧客獲得を挙げている。またBloombergでは、Apple Payの普及促進にくわえて、ディディを通じたアリババやテンセントとの協業の可能性を指摘するアナリストの見方も紹介されている。


(ディディらの「ウーバー包囲網」の話題を伝えたWSJのビデオ。今年4月のもの)

【参照情報】
Apple Invests $1 Billion in Didi, Uber’s Rival in China - WSJ
Apple Backs Didi With $1 Billion in Blow to Uber China Ambitions - Bloomberg
Apple invests $1 billion in Chinese ride-hailing service Didi Chuxing - Reuters

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