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係留気球を使った雪山遭難者などの位置特定技術の検討、ソフトバンクが総務省から受託

2016.09.02

Updated by Naohisa Iwamoto on September 2, 2016, 06:28 am JST

ソフトバンクは2016年9月1日、総務省北海道総合通信局から「携帯・スマホ等を活用した遭難者の位置特定に関する調査検討の請負」事業を受託したと発表した。雪山など山岳での遭難事故による遭難者の迅速な救助を目的としたもので、係留気球無線中継システムを活用する。

受託した具体的な内容は、スキー場などの遭難事故があった際に、遭難者が所有する携帯電話やスマートフォンを使って、遭難場所を特定するための技術的な試験、調査を行うこと。その際の手段として、ソフトバンクが開発した係留気球無線中継システムなどの臨時無線中継システムの利用を検討する。

遭難者の位置特定は、一般的には携帯電話やスマートフォンなどのGPS機能を利用することが有効だ。携帯電話の通信が確保できれば、GPSの位置情報を取得することが可能になる。しかし、遭難場所が携帯電話サービスのエリア外であったり、雪の中に端末が深く埋もれたりしたような状態では通信が確保できない。そこでソフトバンクでは、係留気球無線中継システムなどの臨時無線中継システムを利用して、エリア外や雪の中に端末が埋もれた状況でも通信を確保して、位置を特定できるようにする方式を提案する。

今回の取り組みでは2017年3月までに、スキー場や警察・消防などの捜索救助機関と連携して、技術的検証を交えた調査を行う。実際に雪の中に携帯電話が埋もれた状況で、GPS衛星からの電波の受信や携帯電話などの通信への影響を調査し、係留気球無線中継システムの有効性を検証する。

【報道発表資料】
係留気球無線中継システムを活用した遭難者位置特定に関する調査検討の請負」について

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。