2015年第23週

[2015年第23週]LINEで200人の音声会議、500円からの「おかわりSIM」登場、日光でBeacon

Weekly Report: Week 23 2015

2015.06.08

Updated by Naohisa Iwamoto on 6月 8, 2015, 15:46 pm JST

今後の動向が注目される新サービスが登場した。1つは無料で最大200人までのグループ通話ができるLINEの「Popcorn Buzz」。個人向けだけでなく、ビジネスでの音声会議用途での利用も想定する。もう1つは日本通信の「おかわりSIM」。月額500円〜1500円の5段階定額プランで、月間5GBまでの利用者にはリーズナブルなプランとなる。観光都市の日光でBeaconを使った訪日外国人向けのシステムが導入されるというニュースもあった。

グループ通話、5段階定額、対話玩具などが登場

LINEは、最大200人までが同時に音声通話できる無料のグループ通話アプリ「Popcorn Buzz」を公開した。まずAndroid版を提供、近日中にiPhone版も提供する予定だ。プライベートだけでなく、電話会議サービスの代替としてビジネスシーンでの利用も想定している。グループ通話画面では参加者のアイコンが一覧でき、発言者のアイコンには印が表示され発言者を視覚的に確認できる今後は、グループビデオ通話機能や、LINEのグループとの連携機能の追加を検討していくという(報道発表資料:最大200人まで同時に音声通話ができる無料グループ通話アプリ「Popcorn Buzz」をAndroid先行で全世界同時公開)。

日本通信は新しい段階制定額料金を採用した「おかわりSIM」を6月10日に発売する。おかわりSIMは、LTEの高速通信を月額500円〜1500円の5段階定額で提供する。ユーザーの利用状況に応じて、リーズナブルな料金で利用できるサービスだ。月額500円の基本料金では、1GBまでの高速データ通信を利用できる。1GBを超過した場合は、1GB単位で250円の追加料金がかかる。2GBまでは750円、3GBまでは1000円、4GBまでは1250円、5GBまでは1500円という具合だ。5GBを超えた場合は通信速度が200kbpsに制限される(関連記事:日本通信、1GBで月額500円から5段階定額で上限1500円の「おかわりSIM」)。

NTTドコモとタカラトミーは、次世代コミュニケーショントイ「OHaNAS」(オハナス)を共同で開発した。ドコモが推進するパートナー戦略「+d」の取り組みの1つ。「OHaNAS」は、自然な対話を楽しめるコミュニケーショントイで、自然な対話の実現に、ドコモの「しゃべってコンシェル」の技術を応用したプラットフォーム「自然対話プラットフォーム」を採用した。スマートフォンとBluetoothで接続し、スマートフォンがクラウド上の会話サーバーとやり取りすることで会話を楽しめる。希望小売価格は1万9800円で、10月上旬の発売を予定している(関連記事:タカラトミーとドコモがコミュニケーション玩具、「しゃべってコンシェル」の技術を活用)。

法人向けの安全運転支援、ソフトバンクが韓国Eコマースに出資

ビジネス関連の話題を紹介する。ドコモ・システムズは、商用車を保有している法人を主な対象とした安全運転支援サービス「doco です car safety スマートフォン版」を同日に開始した。スマートフォンのカメラ機能やGPS、加速度センサーを利用して商用車の運転状況を記録し、運転診断の結果を「見える化」することで法人車両の事故低減や燃費向上に向けた取り組みを支援する。月額利用料金は1台ごとに1200円。クレードルにスマートフォンを装着するだけで利用できるため、端末の設置工事などをすることなく利用できる(関連記事:スマホで商用車の運転診断、ドコモ・システムズがクラウド型サービスを提供)。

ソフトバンクが韓国のEコマースサイト「クーパン」に出資する。クーパンは韓国で最大規模のEコマースサイトで、クーパンを運営するForward Ventures, LLCに対してソフトバンクの子会社が10億米ドルを出資する。クーパンはこの資金調達により、注文から入金までのサービス向上、同日配送ネットワークや先進的なモバイルアプリケーションの革新を促進させる考え。また今後、シリコンバレー、シアトル、上海、ソウルにある事業拠点の研究開発機能を拡大することも計画している(報道発表資料:ソフトバンク、10億米ドルを韓国で最大規模のEコマースサイト「クーパン」へ出資)。

法人というと、2016年1月のマイナンバー利用開始も気になるところ。日本情報経済社会推進協会(以下、JIPDEC)は、企業のマイナンバー対応状況を調査した結果を発表した。それによると、マイナンバーへの取り組みはまだ3割程度にとどまり、残る約7割は着手もまだという段階。その中でも、「制度自体がわからない」が7%、「対応について何をすべきかわからない」が41%と、マイナンバーへの認知や対応方法の理解が進んでいない状況が明らかになった。また、地域や企業規模で取り組みの進み具合に差があることがわかった(関連記事:マイナンバーに対応が進む企業は約30%、在京、大企業が先行--JIPDEC調べ)。

東照宮の情報もBeaconで配信? 手軽なBeacon導入プラットフォームも

そのほか、この1週間のトピックを紹介する。世界的な観光都市である日光市で、訪日外国人観光客向けにBeaconを利用したおもてなしシステムが導入された。日光市では、公衆Wi-Fiサービスの提供と、訪日外国人向けの多言語情報配信に取り組んでいる。その一環としてBeaconを使ったシステムを導入した。JR日光駅から日光東照宮までの沿道で、公衆Wi-Fiを提供する店舗に「おもてなし Beacon」を設置し、Wi-Fiエリア内であることを通知するほか、観光情報や店舗情報を多言語で通知する。アプリックスIPホールディングスが提供する、40カ国の言語への自動翻訳が可能な「おもてなし Beacon」を採用した(報道発表資料:アプリックスIPホールディングス、おもてなし Beaconが日光市の訪日外国人向け多言語対応店舗情報配信サービスに採用)。

Beaconの話題をもう1つ。Beaconアプリケーション開発と人流解析ソリューションサービスを提供するエンプライズは、Beaconを手軽に利用できるようにする新サービス「Beacon Platform」の提供を開始した。「Beacon Platform」では、BeaconシステムのミドルウェアであるSDKと端末および運用管理システムを一括して提供する。Beaconを活用した新ビジネスを展開する際の手間や時間、コストを抑えるほか、設備やインフラに手をかけずにアプリケーションの運用に専念することができるという(報道発表資料:Beacon Platformの提供を開始します。)。

さいごに、バッテリーに関する調査の結果を紹介する。MMD研究所は、スマートフォンのバッテリーに関する調査を実施。スマートフォンのバッテリーを長持ちさせるための工夫としては「ディスプレイの明るさを抑えている」がAndroid、iOSの双方で最多の回答を得た。2位は、Androidでは「GPSやBluetoothなどの設定をOFFにしている」、iOSでは「待機起動中のアプリを小まめに停止している」と異なる結果になった。またモバイルバッテリーは約4分の1の回答者が「常時携行」していると答えた(関連記事:スマホのバッテリー対策1位は「画面を暗く」、モバイルバッテリーは4分の1が常に携行)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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