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バッテリーの加熱・発火の問題からサムスン(Samsung)が自主交換プログラムなどの対策を発表していた「Galaxy Note 7」について、米消費者安全委員会(U.S. Consumer Product Safety Commission;以下、CPSC)が現地時間15日、同製品の正式なリコールを発表した。約100万台がリコールの対象と見込みだという。

CPSCによると、米国内では同製品のバッテリー加熱に関する報告がこれまでに92件上がっており、このなかには26件の発火も含まれる。またまた発火により自動車やガレージなどに物的損害が生じた例も5件に上っているという。こうした事態を受けて、CPSCはGalaxy Note 7のユーザーに対して同製品の即時使用中止と電源のオフを勧告している。

またCPSCの正式リコールを受けて、サムスンは同製品の交換プログラムを正式に発表し、ユーザーに対して、新たなバッテリーを搭載する別の「Galaxy Note 7」への交換もしくは別製品への交換、あるいは端末代金の返金を行うことを明らかにしている。なお、代替品への交換は米国時間22日から実施されるという。

「Galaxy Note 7」をめぐっては、同製品の一部に搭載されているリチウムイオンバッテリーに問題が見つかり、発火・爆発の恐れがあるとしてが、同社が自主交換プログラムを発表。その後、米国ではCPSCと連名で同端末の使用中止を呼びかける発表を行っていたが、これまで正式なリコールは発表されていなかった。また、世界各国の航空会社からは機内での同製品の使用や充電を禁じる勧告が出されていた。さらに、韓国市場向けには、同製品のバッテリーの充電上限を60%に抑えるソフトウェア・アップデートを同社がリリースする予定も明らかにされていた。

この話題に触れたThe Vergeでは、サムスンによる問題の発表後も、ほとんどのユーザーが使用停止勧告を無視して同端末を利用しているとする調査会社アプテリジェント(Apteligent)のデータならびにこれまでに返却された「Galaxy Note 7」が13万台弱とするRecodeの報道にに言及し、ようやく出されたリコールの正式発表が同端末の継続使用の危険性に警鐘を鳴らすものになると指摘している。

また、WSJではスマートフォンを仕事に使うユーザーの「交換してくれと言ってもそう簡単にできるものではない」とする声などを紹介しつつ、これまでにサムスンがとった対策により、「Galaxy Note 7」を販売した通信事業者や小売業者の間で混乱が生じているなどとも指摘している。

【参照情報】
Samsung formally recalls the Note 7 in the US - The Verge
U.S. Consumer Safety Agency Recalls Samsung Galaxy Note 7 - WSJ
U.S. Regulators Announce Recall of 1 Million Samsung Phones - Bloomberg
Everyone is still using their Galaxy Note 7 as Samsung fumbles its global recall - The Verge
How Samsung Botched Its Galaxy Note 7 Recall - WSJ

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