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イギリス 街灯 イメージ

イギリスのスマート街灯の事例ー行政こそIoTを活用すべきー

Cut public spending with IoT streetlights

2017.01.27

Updated by Mayumi Tanimoto on January 27, 2017, 10:00 am UTC

最近のIoTに関する議論に目を通していて、注目の度合いが薄いのではないかと思う分野の一つが公共です。IoT というと、どうしてもスマートテレビとかスマートヤカンとか、民間の消費者分野のソリューションやデバイスに注目が集まりがちですが、実は自動化による真価を発揮できるのは、公共サービスの分野ではないかと思うのです。

公共サービスと行ってもその種類は様々でありますが、道路や街灯と言った分野はまだまだ工夫の余地が大きく、しかもコストをカットすればするほど良いことだらけです。

足りない人員を補足する必要はありませんし、業務の削減になり、余った予算は別の分野に回すことができる。少子高齢化で悩む日本ほど行政サービスにIoTを活用すべきなのですが、どうもそのあたりの議論は盛り上がりませんね。

例えばイギリスのケンブリッジ出身のTelensaは、LPWAとUNBを使用して、IoT街頭システムやスマート駐車システム、スマートシティソリューションを30カ国で展開しています。昨年末にはシンガポールにアジア太平洋拠点を解説し、中国とロシアでもサービスを提供しています

2015年にはグロスターシャー郡で5万5千個のスマートLED街灯を設置しています。街灯はPLANet Central Management Systemで制御されているので、役所側で照明の強弱、点灯時間レベル、イベント時の照明を調整できる上に、電球が切れた場合や故障も自動で通知されます。12年間で23億円の節約になるということなので、一年で2億円ほどですね。

グロスターシャー州は凄まじい田舎というわけではないのですが、ロンドンやマンチェスターの町中に比べると郊外で、街灯が設置されている場所も中心部からは離れていることがあるので、外注民間企業の手間暇や、市役所の担当者の作業の手間を考えると、こういうソリューションは相当なコスト削減になります。

サフォーク州のグレートバートンという村ではBTのSmart Cityと共同でスマート街灯に監視カメラも付けて、村を行き交う車の総数を数えるということも行っています

しかし自動化すると、外注業者への仕事が減り地域の雇用を減らすのではないか、担当者の仕事はどうするのかという議論が起きそうな感じですが、今のところはイギリスではスマート街灯の様なシステムを導入して行政の効率化を行うことは歓迎されています。

多くの自治体では予算不足に悩んでいる上に、日本ほどではないですが高齢化で高齢者福祉の負担に苦しんでいるところが多いからです。(イギリスでは資産がない人の介護費用は自治体の負担です)このところの景気の悪さで税収が減っている自治体も多いので、効率化は死活問題です。特に郊外や僻地にある自治体は予算も人も限られていますので、どんどん自動化したいと考えるところが多いのです。

市役所のコールセンターをまるごとインドに外注してしまう自治体もあるほどなので、そもそも効率化には抵抗がありません。市役所の職員のレイオフもあります。(給料も安く安定しているともいい難いので、公共の仕事は人気がありません)自治体によっては、効率化を行うことが幹部のKPIに入っていることもありますので、インセンティブも働きます。

日本の自治体の場合、無駄使いしたいのか効率化したいのか、よくわからないことも多いですね。東京都はオリンピックを控えていて、海外に技術力をアピールしたいようですが、市場の移転の話ばかりしていて、こういう先進的な話が聞こえてこないのはちょっとさみしい気がします。

 

 

 

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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