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業界に特化することで専門用語や独特の言い回しに対応、NTTコムがAIで翻訳

2017.01.26

Updated by Naohisa Iwamoto on 1月 26, 2017, 06:25 am JST

グローバル化の進展は、外国語によるコミュニケーションの必要性を高めている。一方で、サービスやコンテンツを外国語に対応させるには、自動翻訳の場合には翻訳精度の低さ、人力で翻訳する場合にはコストや時間といった課題がある。そこでNTTコミュニケーションズ(NTTコム)は、業界に特化することで翻訳精度を高めたAI(人工知能)利用の翻訳プラットフォームを提供。翻訳につきまとう課題解決を支援する。

NTTコムが提供を開始するのは「業界特化型AI翻訳プラットフォームサービス」(以下、AI翻訳PF)。AI翻訳PFは、利用する業界や用途に特有の語彙、言い回しなどをAIに学習させておくことで、汎用的な自動翻訳システムよりも高い精度の翻訳結果を得られるようにしたサービスである。具体的には、NTTコムが提供するクラウド上のAI翻訳エンジンを使って、顧客企業と共同でAI翻訳エンジンに業界特有の語彙や言い回しを学習させる。学習したAI翻訳エンジンによって翻訳された結果は、APIを介して顧客企業に提供する。こうすることで、顧客企業のサービスなどに業界特有の用語などに対応した翻訳サービスを組み込んで提供することを容易にする。

▼AI翻訳PFを使った業界用語の含まれるツイートの翻訳の例(NTTコムのニュースリリースより)20170125_nttcom001

AI翻訳PFは、NTTグループが開発、提供するAI「corevo」の構成技術である「多言語統計翻訳技術」を採用したもの。膨大な文例ビッグデータを統計的に学習した結果を利用して、翻訳を行う。今回のAI翻訳PFでは、顧客の用途に応じた特定分野の文例を学習させるノウハウを構築することで、翻訳精度を高めた。

NTTコムでは、AI翻訳PFを利用して同社と共同でビジネスを検討するパートナー企業を募集する。パートナリングの先行事例として、QUICKが提供する個人投資家向け情報サイト「QUICK Money World」で、海外のメディアや公的機関、各国中央銀行などがツイッターで発信する情報をリアルタイムに収録し、AI翻訳PFで日本語に翻訳した結果を提供する。1月25日から約4カ月にわたってトライアルとして実施する。QUICKとの事前検証では、専門用語や独特な省略が含まれたツイートも、8割以上を正確に翻訳できたという。

AI翻訳PF語は、「日本語」→「英語/韓国語/中国語(繁体字)」の翻訳と、「英語/韓国語/中国語(繁体字)」→「日本語」の翻訳に対応する。ベータ版は2017年1月25日から提供し、正式サービスは2017年10月ごろの提供を予定している。

【報道発表資料】
人間に迫る高い精度の翻訳を実現する「業界特化型AI翻訳プラットフォームサービス」β版の提供を開始、活用パートナーを募集

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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