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幾何模様 イメージ

②表現論とコンピュータによる現代数学の応用可能性

2017.01.16

Updated by Masato Wakayama on January 16, 2017, 11:22 am JST

若山の専門分野は「表現論」である。表現論とは、複雑な物事の中に対称性を見出しその解決を目指す比較的新しい分野だと言える。近現代の数学は非常に抽象化が進み、物理学のような応用場面とはかけ離れたものになってきた。しかし近年のコンピュータの発達によって膨大な計算が可能となり、近現代数学を現実場面へ応用することが可能となってきた。

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九州大学 マス・フォア・インダストリ研究所 教授 若山正人の語る「価値創造プロセスを革新するための手法」#2
2015年8月28日(金)19:30~22:00
九州大学理事・九州大学マス・フォア・インダストリ研究所 教授 若山正人(わかやま まさと)
http://scholar.tokyo/

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若山 正人(わかやま・まさと)

九州大学 理事・副学長。マス・フォア・インダストリ研究所 教授。代数学・幾何学・解析学が交わる現代数学の研究領域である表現論、とくにその整数論・ゼータ関数、数理物理への応用研究が専門。加えて10年ほど前より、数学の産業応用とそれに関わる人材育成に強い関心をもち、2011年には、わが国初の産業数学の研究所である九州大学マス・フォア・インダストリ研究所(文部科学省共同研究・共同利用拠点)の創設に関わる。「絶対カシミール元」、「技術に生きる現代数学」(岩波書店)などの著書・編著書のほか、学術誌Pacific Journal of Mathematics for Industryや叢書Mathematics for Industry(Springer)の編集長をつとめている。近年は、量子計算機の基盤となる量子光学における物理モデルのスペクトル解明への表現論からの探求とその数論的側面の考察に従事している。