WirelessWire News The Technology and Ecosystem of the IoT.

Agrilaser Autonomic - automatic laser bird deterrent(Bird Control Group)

農産物を守る「レーザー案山子」

2018.01.05

Updated by WirelessWire News編集部 on 1月 5, 2018, 12:21 pm JST

オランダの「バード・コントロール・グループ社」は、農業や飛行場など野鳥による被害を受けやすい組織や場所に対するソリューション「アグリレーザー・オートノミクス」を提供している。

このシステムは、畑に飛来してブルーベリーなどをついばむムクドリやコマドリをレーザー光線で追い払う。農場に鳥が舞い降りたことを感知し、狙いを定めて光線を発射する。光線が鳥の目により強く感じられるように、赤外線をカットし緑の波長を強めるなどのチューニングがされている。この自律的なレーザー光線放射システムを作るのに4年かかったという。

また、現地に社員が赴いて、特定の種類の鳥だけを追い払うようにチューニングすることもできる。鷹やハヤブサなどの天敵は追い払わず、害鳥だけを追い払うようにするのだ。

鳥についての知見も深まっていて、夜明けと夕暮れなど餌を求めて飛来する時間を中心に動作したり、鳥の種別を判別することもできるようになっている。光線は、単に発射するだけでなく、パルスにするなど効果を高めるよう工夫されていて、70〜99%の鳥を減らす効果があるという。

すでに米国では、100か所の農場がこのレーザー・システムを導入しているという。これまでのところ、鳥の側がこれに馴れてしまって、効果が薄れるということはないらしい。

農場のほかにも、漁港、漁船なども鳥を追い払うのに苦労しているし、外来種の鳥が大量に増えて群れをなし、住宅地の街路樹を占領するケースもある。近隣の生態系が崩れ、路面には糞が落ちる。また航空機の事故となるバードストライクを避けるため、空港周辺でも鳥に目を光らせている。

バード・コントロール・グループ社は、その名が示すように、鳥を銃や毒薬、罠などで殺傷したり捕獲するのではなく、嫌がらせをすることで人にとって大切なエリアからだけ追い払おうという試みを続けている。利用される場所から考えると、鳥を追い払うという本来の効果とともに、人間や他の小動物の目などに対する影響への配慮も必要であろう。

【参照情報】
Crop protection: Lasers join bird fight
Farmers employ lasers to protect crops from birds
Star Wars Meets Fruit Farms as Lasers Deter Thieving Birds

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら