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素人中年がAIのエキスパートになる方法

How middle aged amateurs to be AI expert

2019.03.30

Updated by Mayumi Tanimoto on March 30, 2019, 16:10 pm UTC

前回は、IT業界は年齢の変化による働く人間の得意、不得意の変化を十分理解していない、またベテランが高い言語能力や対人関係で優れていること、様々な事象を結びつける推論に優れていることを軽視しすぎだと指摘しました。

この件は実は、AIや機械学習、IoTの世界でも同じですね。

新しい分野なので、特にスタートアップは若い人ばかりの組織が目立ちます。

AIや機械学習、IoTもあくまで技術であって、最も重要なのは、組織のどのプロセスに適用し、どんな結果を得るか、実装に関係者全員の合意は取れるかというところであって、技術はその次ということが珍しくありません。

関係各社の説得、調整、戦略の明確化、プロセスの見極めや適正化などは実はベテランの方が得意だったりします。多数の人間が関わりますし、技術を入れてプロセスを変えるとなると、業務変更や削減、配置転換など政治的な側面も関わってきますので、若手で技術は得意でもこういう業務は苦手だ、という方も結構いるでしょう。

しかしベテランは技術を学ぶのは遅いんじゃないか、という意見もあるかもしれませんが、先日ネットで話題になっていた「ディープラーニングおじさん」の件を見る限りそうとも言えません。

 

ディープラーニングおじさん

 

この方は元々プログラマですが、AIや機械学習はド素人。しかしゼロから学習を開始。会社の若手に学び方を聞いて、書籍を大量に読み、演習を繰り返し、セミナーにも積極的に参加。元々経験の長いプログラマなので学習スピードが異様に早く、コツのつかみ所をよくわかっておられます。

短期間で若手を凌ぎ、とうとう会社のAI戦略担当になり、不適切な外注AI企業をコンペから外すほどの影響力を持つようになります。

みっちり学習していたので、講師もびっくりするような知識を短期間で身に付け、社内でも説得力がある。

経験豊富なので、政治的な側面もクリアし戦略を導くほどにまでなったという、まさに実はベテランのほうが有利、という良い例です。

富士通の45歳リストラの件でかなり衝撃を受けた方も多いとは思うのですが、この例からは、一見新しい分野であっても、

・年齢を理由にしない

・継続的な学習

・若手にもどんどん質問

・これまでの経験や知識を動員して効率よく学ぶ

・ビジネスの側面を考慮しながら技術の「使い方」を提案

ということを繰り返すことで、経験やスキルを活かした付加価値を提供していくことが可能になる、ということがわかりますね。

年齢や経験を異なる側面から見てみるのも大事でしょう。

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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