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豪雨による被災地域の再緑化、広島県呉市がドローン利用のプロジェクト

2019.05.16

Updated by Naohisa Iwamoto on May 16, 2019, 13:00 pm JST

土砂災害が起きた地域を再び緑化するには多くの困難が伴う。人手で趣旨を散布するには人件費がかかり、危険な場所での作業も伴う。こうした課題を、ドローンソリューションで解決しようとする被災地域の緑化プロジェクトが広島県呉市で始まった。

▼緑化用ドローンを使った試験の様子(A.L.I.のニュースリリースより)

呉市では、2018年7月の記録的豪雨で大規模な土砂災害が発生した。これらの地域の緑化に向けて、呉市はドローン、ブロックチェーン、AIなどのプロダクト開発を手がけるA.L.I.、ドローン操縦士養成スクールを運営するDRONE BUSINESS ACADEMYと共同で、ドローンを使ったソリューションを導入する。

土砂災害地域の再緑化はこれまで、人手に頼っていたことから人件費、危険手当が多額のコストとしてかかっていた。また、人の手入れが行き届かない斜面緑化では、繁殖力の強い外来種を植えることが多く、日本固有の植物種への影響も問題となっていた。こうした中で、A.L.I.は呉市にドローンを活用した緑化ソリューションをパッケージとして提供した。ソリューションの内容は主に、(1)ルート設定によるドローンの自動飛行機能および種子や肥料の効率的な散布機能を備えたオリジナルドローンの提供、(2)ドローンの安全管理を行う操縦士の派遣--である。

ドローンを活用した緑化ソリューションの採用で、種子散布期間の短縮や費用の削減、生態系の回復、作業員の安全確保などの効果が得られるという。

▼ルートを設定して自動で種子の散布が可能(A.L.I.のニュースリリースより)

【報道発表資料】
広島県呉市と、ドローンを活用した被災地域の緑化プロジェクトを実現

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。