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スウェーデンのスタートアップがオフラインで電子決済する仕組みを開発中(他2本)

Fintech News March 4th week,2021

2021.03.31

Updated by Wataru Nakamura on March 31, 2021, 17:07 pm JST

スウェーデンのスタートアップがオフラインで電子決済する仕組みを開発中【Bloomberg 3/28】
大富豪のMohamemed Al Amoundi氏が支援するスウェーデンのCunchfish ABは、ユーザーがオフラインの状態でもリアルタイムに支払いができる携帯端末向けソフトウェアを開発している。中央銀行デジタル通貨(CBDC)やBitcoinを含むあらゆる通貨に対応予定だ。同社のソフトウェアは小切手帳のような役割を果たすもので、ユーザーは専用のアカウントに入金しておくことでオフライン時にも使用できる仕組み。同社はすでにスウェーデン最大の決済サービス事業者であるスウィッシュ(Swish)とのパイロットプロジェクトを進めており、この仕組みは将来的にスウェーデン中銀が構想する仮想通貨のe-kronaにも活用される可能性がある。

原文:Billionaire-Backed Swedish Startup May Have Digital Cash Fix

デジタル人民元開発幹部、データやプライバシーへの懸念に一定の匿名化を約束【South China Morning Post 3/22】
中国人民銀行のでデジタル通貨研究所のムー・チャンチュン所長は先ごろの開催された中国開発フォーラムの中で、開発中のデジタル人民元の設計について「『コントロール可能な匿名性』が重要な機能となる」と発言。この通貨を使用した比較的少額の取引については「常識的な範囲で匿名となる」とし「デジタル人民元で決済を行う場合、eWalletの個人情報はEコマースプラットフォームに送金される前の段階で暗号化され、Eコマース事業者側に個人情報がわたることはない」とも説明している。一方、高額の疑わしい取引についてはマネーロンダリングや脱税、テロ組織への資金供与などを防ぐために追跡可能になる見込みだ。

原文:China digital currency: central bank seeks to assure consumers of data, privacy protection

フィンテックスタートアップのFeedzai、評価額10億ドルで新たな資金調達【Reuters 3/24】
米フィンテックスタートアップのFeedzaiは現地時間3月24日、米投資ファンドのKKRを筆頭に新たに2億ドルの資金調達を実施したことを発表。今回の調達で同社の評価額は10億ドルを超えたという。Feedzaiは、銀行やその他の金融関連企業向けに不正な決済やマネーロンダリングなどを発見・防止するAI・機械学習技術を開発しており、顧客企業にはシティグループやサンタンデール銀行、フィンテック企業のフィザーブ(Fiserv)やソーファイ(SoFi)などが名を連ねている。

原文:Fintech startup Feedzai valued at $1 billion in KKR-led funding round

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中村 航(なかむら・わたる)

1985年生まれ。福岡県福岡市出身。翻訳者。テクノロジーやファッション、伝統工芸、通信、ゲームなどの分野の翻訳・校正に携わる。WirelessWire Newsでは、主に5G、セキュリティ、DXなどの話題に関連する海外ニュースの収集や記事執筆を担当。趣味は海外旅行とボードゲーム。最近はMリーグとAmong Usに熱中。